第8話 従者派遣

 従者派遣日、早目に登校、教室に待機、この私立校の前橋学園初の従者付き、この対吸血鬼戦線に戦う為に弱くてはどうにもならない特殊生徒。

 淀川学園から派遣、この担当教導導師が選定した為に相性を優先した形。

 時間は8時を回る、緊張感を持つ第二の始祖、また修道女見習いも緊張感。

 雄介は一般生徒枠、ソルビアンカは担当教導導師枠。 

 8時30分、従者も多数が到着、この9時を回る、大半の従者が到着。

 10時を回る、こない従者、悠司、秋の従者がこない。

 11時、こない従者を待った。

 担当教導導師

 「おかしの、金城と碇山の従者がこん」

 連絡をいれた、確認の連絡、この担当教導導師が困った顔になった。

 担当教導導師

 「金城と碇山、従者の二人は夜の8時と勘違いして、寝てたらしい」

 この後、学食に待機、従者がいない二人に騒ぎになる。

 校門に止まったタクシー、降りて全力疾走、また校門に止まったタクシー、降りて全力疾走。

 遅れた従者の二人、学食に飛び込み、探した。

 悠司

 「あー、従者の方ですか?」

 秋

 「やっときた」

 火の系統の従者はショートカットの女子生徒、腰に精霊鉄のナイフ、背中に精霊鉄の槍、スタイルはスレンダーな普通、顔はきつい美少女。

 光の系統の従者はサングラスの男子生徒、腰に精霊鉄のナイフ、背中に精霊鉄の槍、体格は並み、顔は柔和な笑い顔。

 全力疾走、女子生徒は真正面に座り、頭を下げた、男子生徒は真正面に座り、頭を下げた。

 悠司

 「良かった、てっきり不良かと」

 秋

 「夜の8時と勘違い、しかも寝てたという」

 ソルビアンカ

 「実は二人共、初めて部下なので、昨夜は部下に関した書籍を乱読、深夜に寝ました」

 女子生徒

 「すいません、寝てました」

 男子生徒

 「すいません、夜の8時とおもってました」

 雄介

 「お前ら、度胸あるな、新人が寝ましたとか、普通に左遷ものだぜ」

 悠司

 「俺は第二の始祖の金城悠司、あだ名は火炎魔人、サラマンダー召喚可能者の精霊使いだ」

 秋

 「私は聖システィーナ教会修道女見習いの碇山秋、聖剣デモンズスレイヤーと天使ソルビアンカの使い手よ」

 この二人は疑問点を持ち、左右を見た、おかしいとおもうも、質問をする事にした。

 男子生徒

 「聖剣デモンズスレイヤー、天使ソルビアンカってなんですか?」

 秋

 「女神アルテミスに支える第9位天使のソルビアンカ、この背中の聖剣デモンズスレイヤーを渡されたの」

 女子生徒

 「え?」

 男子生徒

 「あー、召喚ですか?」

 秋

 「違うわよ、普通に現れたの」

 困った男子生徒、困った女子生徒、誰も聞かない第二の始祖の事、悠司は寂しさを感じた。

 女子生徒

 「そうなんですか、で、金城悠司さんの第二の始祖って、あれですか、なんか開祖になって開いたとか?」

 悠司

 「吸血鬼の2番目の始祖が俺」

 女子生徒は背中の槍を握る、男子生徒は横の先輩と目の前の上司を往復。

 女子生徒

 「で、吸血鬼に転化して何時間ですか?」

 悠司

 「転化してない、第一の始祖を殺した呪い」

 困った女子生徒、困った男子生徒、始祖殺しの第二の始祖、この女子生徒は背中の槍を手放し、スマホに通話、途中から口喧嘩、途中から怒鳴り、最後に怒って切る。

 女子生徒

 「くそ、役に立たないあばずれめ」

 悠司

 「君、天使の前によくいえたね」

 困った女子生徒、沢山の主従が眺めた問題児。

 女子生徒

 「まあ、その内によくも悪くも治りますよ」

 悠司

 「だといいね」

 女子生徒

 「で、金城悠司さんの第二の始祖、私は従者ですけど、アンデッドはいやです」

 悠司

 「あ、俺は死んでない、生きた第二の始祖なんだ、第一の始祖側は初代はアンデッド、子孫は生きた吸血鬼、だから、死んでない吸血鬼」

 女子生徒

 「成る程、ですが吸血鬼にはなりません」

 悠司

 「俺は感染力が0」

 困った女子生徒、困った男子生徒。

 秋

 「第二の始祖って、増えないの、全然増えない」

 ソルビアンカ

 「感染しない吸血鬼なんです」

 女子生徒

 「成る程、生きた吸血鬼、感染力が0、成る程、確かに、悪い吸血鬼には見えない」

 雄介

 「でもよ、吸血鬼殺しの導師だぜ?」

 困った女子生徒、困った男子生徒。

 女子生徒

 「速水月秋好です、秋月とよんでください」

 悠司

 「よろしくお願いいたします」

 このカルチャーショックを受ける男子生徒、環境に天使、聖剣、始祖、この環境にスマホ、上司に泣きついた。

 秋月

 「へたれ男子め」

 男子生徒

 「無理と思う、聖剣とか無理と思う、天使とか業界が違うから、始祖とか、暮らしが難しいから」

 悠司

 「でも、秋は性格がいい修道女見習い、天使は性格が良い基本、この場合、悪い人選じゃないと思う」

 男子生徒

 「あー、性格じゃなくて、事が重すぎる」

 悠司

 「大丈夫、やっぱりソルビアンカは頼りになる」

 男子生徒

 「あんた不安しかない始祖だな」

 秋

 「でも強いのよ、それに、フェニックスの羽儀式官だし」

 困った男子生徒、困った秋月。

 秋

 「学生の中でも生徒会長並みよ?」

 困った二人、スマホに通話、途中から鳴き始めた。

 ソルビアンカ

 「面白い二人ですね」

 雄介

 「悪い奴じゃないな」

 この後にスマホが止まる、二人は電池をみて、呆然。

 雄介

 「なあ、シンクロしてないか?」

 秋月

 「高1のスマホに細工された」

 男子生徒

 「酷い、あの教師、俺のスマホの電池をカットしやがった」

 秋

 「なんで、二人は友達なの?」

 秋月

 「こいつ、雪道初秋って姉がいるんですよ、でもこいつは千冬道一って名前で、姉と母親が異母姉弟、でも父親が凄い厳しい人で、異常な位に家族に厳しい、周りに厳しい、人に厳しい、上に優しい、でもって評判が最悪の教師、でも姉は家族から独立した後はさようなら、でもってこいつが残ったも、できの悪い息子が不満で、しかも奥さんに暴力をふるって、今は刑務所」

 周りはなんとなく理解した。

 悠司

 「成る程、それは千冬道一君に罪はない、しかも原因は父親、でも母親はもういないわけだ、姉の雪道初秋さんはいないわけだ、こういうのも、下手な主より、幸いじゃないかい?」

 困った秋月、この性格はソルビアンカの影響、秋の影響が濃い。

 悠司

 「強いていえば、無理に生きても辛いだけだ、可能な幸せを求めて、暮らしを移したら、早いじゃあ?」

 考える道一、秋月、間違った点はない、文字通りに違う暮らしに移る理由と縛る理由がない暮らしを背にした。

 道一

 「そうですね、そうします」

 無事な初対面となった。

 悠司

 「じゃあ、歓迎会も兼ねた牛肉だね、学校の記念飯なんだよね」

 




























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