本作を読んで一番に思い出したのが、開高健著「珠玉」(文春文庫)です。
この作品では、アルマンダイン・ガーネットが出てくるのですが、切子の面が様々な光の中で戯れる時に、様々な表情を見せてくれると、情緒的に書かれています。
本作も、どこかそれに通じるところがあるように思えました。
宝石の美しさは単一ではなく、見る人によって感受性への刺激が変わり、それはまた光の具合によっても変わる。
では、なぜそうなるのか?
本作はそれを端的に教えてくれます。
宝石というと敷居が高いイメージがありますが、それを払拭してくれるような良い作品だったと思います。
作者からの返信
こんにちは、コメントとレビューを有り難うございました。
宝石はカットの種類で、光が凝縮されたり優しく見えたりします。
また理由は不明ですが、その日の気分で異なる表情(光)を感じます。
宝石の一端を感じ取って頂いたようで嬉しく思います。
子供の頃に、親戚のおばさんに見せてもらった大きなオパールの指輪を思い出しました。
その一度しか見ていないのに、美しさを鮮烈に覚えています。
やはり楕円形で、角度によって色味やきらめきが変わるのが
子供心に本当に不思議で、魅惑的でした。
なるほど、オパールの魅力を引き出すためにも、石としての性質としても、
あの形に向いているのですね。
勉強になりました。
いつかどこかで、またオパールを手に取りたいです。
素敵なお話をありがとうございました!
作者からの返信
こんにちは、コメントを有り難うございます。
オパールは多くの色を浮かび上がらせる、数少ない宝石だと思っています。
産地で特徴があるので、機会があるときに眺めて頂ければと思います。