2−4 発表した場合

 紅白戦が終わり、挨拶が終わった後バックネット裏の小屋に集合して、東條監督を囲うように円を作っていた。紅白戦の総評をもらうためだ。


「紅白戦ご苦労。結果としては引き締まった試合だったと思う。初日にも関わらず、良いチームワークが見られて嬉しく思う。さて、気になる仮昇格の発表だ」


 そもそもいるのかという話もあった。ブルペンキャッチャーをしてくれた先輩曰く、一人の時もあれば、試合結果によっては0もあり得るのだとか。この仮昇格によってその学年全体の評価にもなるらしい。


 人数が多ければ、その年は豊作だと言う。豊作の年はプロになる選手か甲子園に出るか、どっちかの可能性が大きくなるので東條監督の推察眼は素晴らしいという専らの噂。


 少なかった年だって不作と呼ばれても結果を残すことが多いので、一種の目安でしかないらしいが、父兄が特に気にするらしい。


「高宮隼人。三間宗輔。宮下智紀。以上三名を仮昇格とする。三間はこのままここで行われる二軍の練習に合流。高宮、宮下はブルペンへ行ってブルペンの使い方やフリーバッティング、シートバッティングのローテーションについて学べ。他の者は三軍の三年生が指導に入る。まずは基礎体力をつけてほしい。身体は資本になるし、夏の大会となれば長時間グラウンドで走り回ることになる。体力をつけることがまず活躍するための近道だと考えてくれ」


 このメンバーなら千駄ヶ谷も選ばれると思ったが。現実は厳しいと実感したのと同時に、昇格できて嬉しいという気持ちが込み上がってきた。それは目の前の人に、自分の野球を認められたということだから。


 第二グラウンドは守備練習を。俺たちは屋根付きのブルペンへ向かうと、ブルペンには一・二軍関係なく集まっているようだった。


 ブルペンの最優先権は一軍所属のバッテリー。フリーバッティングなどの投手は志願制で、やりたい者がやるとのこと。キャッチャーは固定ではなく、キャッチャーの方からピッチャーに要請する形になるそうだ。


 練習内容は前日に決まるそうなので、前日から練習が始まる前までに相手を見つけておく必要がある。一日ずっと投げるわけではないので、キャッチャーからの要請を断っても良いという。ロードワークに行くのも、バッティングに参加するのも自由。ただブルペンには限りがあるので、何時から使用するか申請しておく必要がある。


 で、早速今日だが。紅白戦で投げたのでダウンをしっかりした後に二人とも二軍の守備練習に加わるように言われた。練習内容は最初の一週間はコーチが決めてくれて、そこからは自己申告制になるらしい。無理があれば訂正されて、無理がなければそれを実行して良いという形式。


 守備に関しては中学の延長でどうにかなった。守備の後は新入生全員で走ることになり、校内を走ることになった。


 六時に練習が終わる。これが高校野球初めての練習だった。






「ほら。賭けに負けたんだから千駄ヶ谷から話せ」


「え、僕から?」


「三間はもう、察しがつくから」


 使った道具の片付けをしながら、さっきの四人で集まったので早速昼に決めたことについて尋ねた。


 食事の席でも良いんだろうけど、夕食は俺いないからな。通いの人間はお昼を頂けても、朝と夜は食べられない。食費を払ってないからだ。合宿とかになれば話は別なんだろうけど。


 初日は室内練習場も使えないようなので、片付けをしたら帰るつもりだ。寮生は夕食の時間も決まっているから、そこはズラせない。食堂のおばちゃんたちが帰れなくなっちゃうからな。


 だから帰る前に話が流れる前に聞いておこうとしただけ。


「中学の、で良いんだよね?」


「小学校の頃のなんて聞きたくもないから良いだろ」


 女性遍歴とはいえ、その頃を含んで良いものか。幼稚園の時に結婚の約束をしたとか、小学校低学年で付き合ってたとかはノーカウントで良いだろ。


 幼稚園の頃なんて、俺三人と結婚するーとか言ってたぞ。うっわ、恥ずかしい。姉妹に何言ってんだか。


 たとえ家族じゃなかったとしてもクソ野郎だな。堂々と三股発言してやがる。黒歴史なのに、時たま掘り返してくるからな。懐かしいわーとか感慨深く言うことじゃないぞ、あの姉妹は。


 小さい時はお姉ちゃん大好きって言ってくれたのに、最近は全然言ってくれないとか喜沙姉は言うけど、恥ずかしくて言えるか。家族として充分好きだっての。そんなの確認しなくてもわかるだろうし、幼少の時とは違うんだよ。


 小さい時は誰と手を繋いで帰るか、とかそんな些細なことで揉めてた気がする。三姉妹に男一人って、居心地が悪かった。今でもちょっと立場がない。せめて父さんが生きてるか、男兄弟が一人でもいれば違っただろうに。


 俺の昔のことはよくて。今は千駄ヶ谷の話だ。


「……中一と中三の時に告白して、どっちも断られた。もちろん別の人に」


「なんで断られたんだ?」


「一年の時は、私より背の低い奴はいや、だったかな。三年の時は帰宅部の人と付き合えないって」


「ハハハハ!それ酷いな!ボーイズだったから帰宅部だっただけだろうに!」


 三間が大爆笑する。一年の時は成長期前だったから、女子より背が低かったんだろう。女子の方が成長期は早いし、頼り甲斐のある人を好むって姉さんたちも言ってた。


 趣味の問題もあるかもしれない。可愛い弟系よりもカッコいい大人の男に憧れる女子も多いだろう。中高生だとそれが顕著かも。


 クラスの女子たち、誰々先輩かっこいいとか、どこの高校の人がかっこよかったとか言ってたし。同級生よりも年上がかっこよく見えちゃうお年頃なんだろう。美沙も同級生は子どもっぽくて嫌だって言ってたな。


 それと、この三間の余裕な感じが気に入らない。ぶっちゃけ勝とうが負けようが、口を滑らせていたんだろう。


「皆も帰宅部だった?」


「そりゃあなあ。シニア優先してたら部活動やってる暇ないし。別のシニア行ってる奴は陸上部入ってる奴もいたけど」


「あー。いたいた。陸上部。のくせに大会は一切出なかったらしいな」


「走るのも大事やけど、それ以上にバット振りたいのに、勧誘うざったかったなー」


 勧誘なあ。三間くらいがっしりしてたらそういうのもあるのか。見るからにスポーツマンが帰宅部だったら、中学としても担ぎ上げたいだろうし。


 香川とかだと学校の規模もこっちとはだいぶ違うだろう。全国に出るような三間は中学で体育の成績トップだったんだろうし。それが帰宅部なら、運動部の先生からしたら引き抜きたくもなるだろう。


「僕ってそんなもんなんだけど。……三間くんは?」


「よく聞いてくれたな!なんと、地元に彼女いるぜ!」


 だろうな。そうじゃないと余裕綽々な態度の説明がつかない。自分に有利な内容じゃないと賭けなんて言い出さないだろう。


 二人も気付いていたようで、特にリアクションを起こさない。


「なんだよ?もっと驚けよ?」


「いいなー、羨ましいなー(棒)」


「きっとすごく理解のある彼女さんなんだろうなー(棒)」


「遠距離恋愛って続かなくね?特に高校生だと(マジレス)」


 おうい。高宮くんは何でそんなマジレスしちゃってんの?羨ましいから毒吐いてんの?僻みはみっともないからやめておけよ。


 高校生なんだから、彼女なんてすぐできるって。多分。


 んで、言われた三間はチッチとか言いながら指を横に振る。そんなこと本当にする奴初めて見たわ。


「オレの彼女はすっごく理解がある奴だからな。ちゃんと年末にはあっちに帰るし、年に数回しか会えなくても問題ないって言ってくれてる。それにほら。甲子園なら近いから会えるじゃん?」


 じゃん?とか言われても。東京来るよか近いな。それは彼女に会うために甲子園行くみたいな、不純な動機に聞こえるんだけど。


 恋に浮かれてると、こうも穿った感情が込み上げてくるのが怖い。


 遠距離恋愛なんて、大学生や社会人だって長く続かないって聞くのに。メールや電話に厳しい寮生活で、ホントに大丈夫なのか心配だ。


 学生の内から彼氏のために上京するような覚悟決まってる彼女も怖いけど。どっちがマシだろうか。


「彼女さんって可愛い系?綺麗系?」


「可愛い系」


「美女と野獣じゃなくて、美少女と野獣か」


「誰が野獣や」


「写真とかないの?」


「後で見せてやる」


 高宮くんや、墓穴掘ってないかい?それ多分惚気大会が始まるだけだと思うんだけど。


 寮で好き勝手やってくれ。でも写真は気になる。後で見せてもらおう。でも惚気に付き合う気はないなあ。


 寮生は学校に携帯電話の持ち込みを禁止されている。使えるのは練習前と練習後だけだとか。通いの俺は何かあった時のために学校にも部活にも持ってきているけど、使わないだろうな。家族間の連絡くらいしか使わない。


 ネットで調べ物があれば家のパソコン使うだろうし。動画とか見たい時は大きな画面の方がいい。


「宮下くんの妹さんとどっちが可愛い?」


「宮下喜沙の隣にいた子だろ?……オレの彼女だな」


「はぁ?絶対俺の妹の方が可愛いから」


 見るまでもないね。これは絶対に譲れない。ウチの美沙はどこに出しても恥ずかしくない美少女だ。三間の彼女の方が可愛い?ならその彼女は喜沙姉の隣に居ても霞まないほどの美少女なのかって話ですよ。


 美沙は霞まないね。むしろセット売りしたいって母さんがいつも言うくらいだ。


 家事があったり、美沙がアイドルに興味ないって言うからアイドルにならないだけで。


 中学で美沙の人気半端ないからな?どんだけ告られてると思う?俺も詳しい数は知らないけど、ラブレター何回もらってたか。いい加減うっとおしいからって何回告白の現場についていったことか。


 美沙も俺より優秀な野球男子じゃないと付き合えないって断ってたからな。腕を絡ませてまで。さすがに俺がシニアでも活躍していることやU-15に選ばれたことは中学で有名になっていて、泣く泣く諦める男子ばっかりだった。


 妹はモテたのに、そんな有名な俺は全然モテなかった。やっぱり顔が問題なのか?


「……いや、即答すんなや。オレの彼女、見てすらないだろ?」


「見なくてもわかる。美沙以上の美少女連れてきてみろよ。そうしたら土下座でも何でもしてやる」


「美醜の価値観って人それぞれだから、主観の問題だよね……?」


「お前、シスコンだったのか」


「アイドルの姉と、そこに並び立つ姉と妹を毎日見てる俺の審美眼が狂ってるってか?」


「あー……」


 納得したか。喜沙姉を出せば百%勝てる。むしろ喜沙姉ブスって言ったらそいつ殺すぞ。彼女の方が好きだ、とかクラスのあの子の方がいい、とかだったら別にいい。好みの差だし、アイドルは憧れだから付き合えるなんて思ってる奴はいないだろう。


 ただ綺麗、可愛い談義だったらウチの三姉妹と比べようってんなら烏滸がましい。三人ともタイプは別だけど、それぞれの良さがある。母の事務所に所属するタレントたちも認めるほど、ウチの三姉妹は美人、美少女だ。


 それがポッと出の女子に負けてたまるか。


 何なら母さんも美人だ。大抵の女子じゃ可愛い、綺麗なんて思わないぞ。


「マネージャーのお姉さんも綺麗だもんね」


「千駄ヶ谷。お前いい奴だな」


「いやいや、あの人綺麗じゃないって言ったら、その人の目は交換した方がいいよ」


「だろ?そんな肥えた俺の目に見合う美少女なんだろうな?そうじゃないと勝ちだなんて言わせねーからな?」


「お前怖っ」


 何で三間に引かれるんだか。喧嘩売ってきたのはそっちだろ。


 この分野に関しては一歩も引かないぞ。


 好き、愛してるのは彼女の方でもいい。むしろそれなら健全だし応援もしてやる。


 けどな。ウチの三姉妹より可愛い・美しいっていう基準の勝負を吹っかけられたら、どこまででも勝負してやる。芸能界でも勝負できる相手がどんだけいるんだか。


 喜沙姉たちに並べるのは野球小町の羽村由紀さんくらいだな。あの人は本当に綺麗だと言える。だからこそ、そんな彼女が野球も上手かったら話題になる。実際なった。


 あの人を出されたら俺も土下座しよう。でも、あの人クラスが早々転がってるとは思えない。


「その話だけど!宮下あの宮下喜沙の弟なのか⁉︎」


 げ、周りがほじくり返してきた。実際に来ちゃったからこうなることは予想してたけど。


 シニアでもバレた時は大きな騒動になった。むしろ見に来てもらえるから騒いでたか。


「そうだよ。母さんは旧名のまま活動してるけど、神宮寺紗沙の娘、宮下喜沙は俺の姉。顔が似てないからわかりにくいだろうけど、実の姉弟だよ」


「かーっ!羨ましい!前世でどんな善行を積んだらそんな家庭に生まれるんだよ!」


「美少女に囲まれて野球も上手いとかどんなチートだ!」


「あー、でもあれだろ?宮下のお父さんって元プロ野球選手だったはず。土台はあるんだよな」


「俺と代わってくれ!」


 何を言ってるんだお前は。代われるはずもないし、譲ってたまるか。俺の居場所を奪うつもりなら徹底的に抵抗するぞ。


 そんな感じで道具を片しながら質問攻めに遭った。


 質問の内容は基本的に喜沙姉のプロフィールというか私生活について。誰が話すか。家だとどんな感じなのかとか聞いてきたけど、プライバシーの侵害だからな?ある程度は公表してるんだからそれで察しろ。


 それ以上は誰が話すか。いくら俺の生活が乱されたって姉のことを売るような弟になったわけじゃないぞ。





「さて、お姉さま?何か申し開きはあるかな?」


「いや、ごめんって。喜沙姉があそこまで露骨とは思わないじゃん?」


「中学や普段の喜沙姉を見ておいて、それ本気で言ってる……?」


「あー、うん。ごめんなさい」


 帰り道。俺が大変だったのは見ていたようで素直に謝る千紗姉。何のために一年間隠して来たんだかわからないじゃん。


 今は野球部の中で収まってるけど、どうせ新学期が始まったらすぐに話は広がる。喜沙姉もシニアの時みたいに顔を出すだろうから、隠すのは無理だ。


 いつかはバレることだったけど、いくらなんでも早すぎる。もう少し緩やかにバレて欲しかったが、もう終わったことだ。それに喜沙姉に見にこないように言うのは偲ばれる。


 純粋に俺が活躍するのを喜んでくれるからなあ。目立っちゃうだけで。

 応援してくれるのは嬉しい。それと引き換えに平穏な日常を失う。どっちがマシかって言われたら……喜沙姉の気持ちを優先させる方を選ぶだろうなあ。つくづく俺も甘い。

 あの天然の姉が言うこと聞いてくれるとも思えないけど。美沙、すまん。俺でも無理なこと、妹に押し付けようとして悪かった。美沙が止めるなんて無理だ。喜沙姉って頑固だから、一度言い出したら意見変えないし。


「というわけで何かあったら手伝ってよ?こんなのお互い様なんだからさ」


「ウンウン。お姉ちゃんのことを助けようとしてくれるのはポイント高いぞ?」


「俺が困ってたら助けてくれるよね?」


「まあ、できることは。学年違うから全部は無理だろうけど」


「無理なことは諦めるからいいさ……」


 全部を二人で解決できるとは思っていない。最終兵器は母さんだけど、母さんにお願いするのも気が引ける。


 でも喜沙姉も大学が始まるし、去年以上にアイドル活動も大変だろう。何かあるたびに応援なんてできないだろうから、今回みたいに突発的に来るっていうのはないはず。


「それで何?呼んだら来たの?」


「うん。メール送ったら速攻。あの二人が高校でのデビュー戦見逃すはずないじゃん」


「ソウデスネ……。ただの紅白戦で、対外試合や公式戦じゃなかったのに……」


「愛されてるねえ。あたしもおんなじくらい愛してるから」


「うわーい。愛サイコー」


 嬉しいと同時に不安だ。マジで俺、高校でも彼女できないんじゃないか?


 目が肥えているのは置いておくとしても。性格だって三姉妹と比較すると思う。周りの女の子の基準が姉さんたちだからなあ。


 もし告白されても、その子に好意を持てるか怪しくなってきた。それもこれも母さんが悪い気がする。


 幼少から関わる女の子、全員可愛い芸能人なんだから。母さんとマネージャーさんに付き添って仕事場にちょくちょくお邪魔してた。凄い英才教育を受けたせいで諸々の前提が狂ってそうだ。


 その分、芸能人の闇というか、女性の裏も知っちゃってるんだけど。女の人って怖いよね。俺たち男が思いつかないようなこと平然とするもん。


「今日はダウンもしっかりやってたし、投げ込みは三十球だけね。家に帰ったらそれと柔軟だけにしよっか。練習時間がシニアより長かったし、素振りはなし。紅白戦もやったんだから、やりすぎたら身体痛めるでしょ」


「了解。当分そんなメニューになりそうだなあ。帝王のメニューはしっかりしてるから、家では調整とかその程度になりそう」


「そうだね。専用のトレーナーさんとかコーチまでいるし、食育アドバイサーまでいる学校なんて珍しいんじゃない?あそこ見付けたお姉ちゃんに感謝は?」


「感謝って……。家から二番目に近い学校だし、甲子園常連校なんだから千紗姉に勧められなくても調べてたよ。詳細を知れたのはありがたかったけど」


「姉への感謝が足りない!」


「いひゃい」


 千紗姉にほっぺを引っ張られる。恩着せがましいなあ。それが嫌じゃない俺もどうなんだか。


 家に帰って日課を済ませたらまずお風呂に入って、柔軟を喜沙姉に代わって千紗姉にしてもらってからご飯を食べた。喜沙姉はラジオの仕事らしい。今日オフじゃなかったのか……。


 ご飯を食べたら明日の用意をして、野球ノートを書いてすぐ寝た。


 高校野球が始まったという実感より、喜沙姉のことがバレたという気疲れで、参っていたのかもしれない。


 今日のベッド侵入は千紗姉だった。寝起きが悪いから起こすのが大変だった。

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