第4話「スペースすごろく♪♪』

「生徒のみんなこんにちはー、好きな戦形はごきげん中飛車、将棋大好、徳尚とくしょう学園高等部二年A組、東野泉ひがのいずみです」


「生徒の皆さんこんにちは~、好きな戦形はクイーンズギャンビット、チェス大好き、徳尚学園高等部二年B組、西宮穂乃果にしみやほのかです~」


「なんだチェス大好きっておしゃれアピールか?」


『それ良く言われんけど普通に好きなだけやで~』


「日本人なら将棋指せ!!」


『泉ちゃんは多様性全否定やね~』



♪♪♪



『ところで泉ちゃん、すごろくせ~へん?』


「突然だな穂乃果ちゃん、でもこの放送は音だけだからワケ解らなくなるよ?」


『大丈夫大丈夫、全部しゃべりながらすればえ~ねん』


「今日はすごろくの実況プレイかよ!!」


『はい、これやで~』


「はぁあっ?! すごろくイメージ崩して来たなこれ!」


『スペースすごろくやで~』


「すごいスペーシーだな太陽系を旅する感じか? 地球からから月に行って地球にもどって火星、また地球へもどって来るんだね」


『テーブルゲーム部がSF研究会と作ったん借りてきたんよ~』


「ああ、SF研ってあのメガネ率百パーセントの」


『頭ええ人はメガネかけとんるんよ~』


「悪かったな頭悪くて! でも穂乃果ちゃんもメガネ無しじんじゃん!!」


『ウチはコンタクトやで~、ほらメガネも持っとるで~』


「穂乃果ちゃんメガネっだったのか、かけてみてよ」


『OK~』


「おっ、なんか頭よさげに見える」


『コンタクトの上からメガネかけたから逆に見えんくなったで~』


「あっ、バカだった!!」


『くらくらするから外すで~』


「OK!」


『それじゃあ~、まずウチからサイコロふんで~えいっ!!』


「いきなり六出たぞ」


『一、二、三、四~、五~、六、宇宙エレベ~タ~登った~、宇宙や~~♪♪』


「穂乃果ちゃんの駒、細目のコアラだ、こってるなテーブルゲーム部」


『泉ちゃんは八重歯のウォンバットやで~』


「じゃ次は私のウォンバットね、とうぅりゃっ!!」


『泉ちゃんもすごいわ~、五やで~』


「一、二、三、四、五、ん? なんか書いてある」


『宇宙エレベーターに隕石が衝突~、一回休んでロケットで宇宙へやて~』


「いきなり大惨事起きてんだけど、て言うか、六以外全部事故じゃん!!」


『それな~、エレベーター途中で止まったら事故に決まってんで~~』


「良く解った!! テーブルゲームの連中は性格が悪い!! SF研も意地悪メガネ軍団決定じゃん!!!!」


『じゃ、ウチ二回ふんで~~』


「一回目は三か、宇宙バスに駒を乗せて月に行くの? 乗り物は二人乗りに作ってるんだな」


『一、二~、も一回ふんで~』


「今度は四だ」


『一、二~、三~、四! 月着いたで~』


「月、ちか!!」


『ここで火星に行く宇宙船もらうねん』


火星往還船かせいおうかんせん:スキャパレリ号? また二人乗りだ」


『もう一機は火星往還船:ローウェル号やで~』


「なんでわざわざ? 地球から直接火星行けばいいじゃん?!」


『地球は重力が重うて、宇宙船つくるの大変やねん、あとな月にヘリウム3スリーって核融合炉の燃料があんねん』


「流石メガネっ娘、頭いいな」


『SF研究会の友達が言うとっわ~、またメガネかけんで~、カチャリ、泉ちゃん目~くらくらする~』


「だからコンタクトの上からメガネすんなって! 学習能力ゼロの人か!!」


『メガネ外すで~♡』


「じゃ次は私ね、ロケット発射場からサイコロほいっ!!」


『あ~泉ちゃん、今度も五~や~』


「じゃ、私はこの月ロケット:カグヤ号で月までいくんだな、一、二、三、四、五!」


『泉ちゃん、またなんか書いてんで~』


「やな予感しかしないな……」


U.F.O.ゆーほーに捕まりキャとられる~』


「キャトルミュニティレーション?! 私内臓やられた?!!!!」


『泉ちゃん大丈夫や~、月の病院に回収されて治療するみたいやで~、一回休みやて~~』


「よく一回休みですんだな私、でもこれSFか?」


『オカルト研もオブザーバー参加なんよ~』


「コックリさんの時のあいつらか!!」


『じゃあまた二回ふんで~~』


「おっ、三だ」


『この宇宙船で一回地球に戻って“すいんぐばい”で火星に行くで~~、一、二、三、』


「スイングバイ、地球の重力を使って加速するやつだな」


『そうやで、“すいんぐばい”や~』


「次も三だ」


『一、二、三、なんか書いてある~』


「やったー! 穂乃果ちゃんも酷い目に遭え!!」


『酷いのは泉ちゃんやで~』


「何々、スイングバイ成功、六マス進む……」


『やった~、一、二、三、四、五、六♪♪』


「なぜだ! テーブルゲーム部なにやってる、SF研究会もっと意地悪くメガネを光らせろ!!」


『泉ちゃん友達とは思えん発言やね~』


「勝負の世界は厳しいんだよ!!」


『厳しいのは泉やで~、はいサイコロ~』


「じゃ、ふるからな穂乃果ちゃん、勝負!!!!」


『泉ちゃんまた五~やで~』


「やな予感しかしない……」


『エンジントラブル発生、一番近くのプレイヤーは助けに行く』


「いや、二人しかいないけど……」


『泉ちゃん今助けんで~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!! エンジン逆噴射や~~!! サイコロポン! 一、二、三、』


「ありがとう穂乃果ちゃん! 流石とも!! 持つべき者は親友!!!! さっきは酷い事言ってゴメン!!」


『気にせんでええで~、もう一回ポ~ン! 一、二、三、四、助けに来たでウチの宇宙船に乗り~~』


「ありがとう穂乃果ちゃん!! この為の二人乗りか! でもここからどうなるの?」


『ウチの宇宙船で一緒に火星まで行って地球に帰ってく来んで~~ 二人一緒やで~~』


「それ私は何が楽しいの?! すごろくの意味は???」


『何言うてねん、二人一緒なら何やっても楽しいで♪』


「穂乃果ちゃん……」


『泉ちゃん♡』


「それはともかくこのすごろくはダメすぎるだろ!!」


『そやな~』



♪♪♪



「はい、生徒のみなさんどうでしたかテーブルゲーム部のすごろくは、私はこれからテーブルゲームに行って奴らに説教して来ます!!」


『SF研究会とオカルト研究会の人も気をつけて~泉ちゃんめっちゃ怒ってんで~』


「全く、やっぱりテーブルゲームと言えば将棋が最高だよ」


『チェスも楽しいで~』


「じゃあ後で交互にやろうか? チェスのルール教えてよ穂乃果ちゃん♪」


『ええで、それじゃウチにも将棋のしかた教えてんか~泉ちゃん♡』


「OK」


『じゃあこれからテーブルゲーム部とSF研究会とオカルト研究会に行ってからやろな~~』


「あいつらトラウマ残るくらい説教だ!」


『ほなな~~♪』



♪♪♪



「行くぞ穂乃果ちゃん、テーブルゲームへ!!」


『いざ、説教タイムや~~~~~~~!!』

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