第5話「友達の作り方♪♪』

「みんなー元気ですかーーーー!! 好きなアニメはロボットもの、ロボットパイロットに憧れる徳尚とくしょう学園高等部二年A組、東野泉ひがのいずみです!」


『みなさんお元気ですか~♪ 好きなアニメは変身ヒロインもの~ ピンクのふりふりキャラクターに憧れる徳尚学園高等部二年B組♡、西宮穂乃果にしみやほのかです~』


「でも穂乃果ちゃんは裏のある天然緑キャラとか敵の女幹部とかの方が似合うよ」


『泉ちゃんわかっとらんな~ウチ結構かわいい系なんよ♡ お部屋もピンク一色でぬいぐるみいっぱいやで~』


「本当に???」


『お父ちゃんとお母ちゃんが娘に趣味やね~ん』


「それでこんなにも心がゆがんだの?」


『ゆがんどらんで~ 素直なええやで~』


「闇が深い???」



♪♪♪



「じゃ相談メール来てるので読むね、穂乃果ちゃん」


『OK~』


「徳尚学園高等部一年のリスナーネーム[ロンリーカモノハシ]さんからの相談メールです、私は友達がいません、なんとか友達を作ってお昼もワイワイお弁当したいです、切実です、アドバイス下さい」


『友達の作り方か~、ウチも人見知りやから気持ちわかるわ~』


「どうすればそんな嘘が出て来るの?」


『嘘ちゃうで~、泉ちゃんに会うまではウチもぼっちやったで?』


「はぁっ?! どゆ事??? 私、穂乃果ちゃん初めて会ったときからおしゃべりだったじゃん!」


『なんかな、こっちの人を田舎者と見下すような目~してたら距離とられてん』


「それ確実に穂乃果ちゃんに問題があるだろ、何時もの田舎者ネタそれボケじゃなくマジだったのか!」


『マジやで~、京都以外は田舎やで~、お父ちゃんもお母ちゃんもそう言っとた~』


「穂乃果ちゃんの家の教育方針なんとかしないとダメだな……」


『そんでな一年夏休み前に泉ちゃん声かけてくれたやん』


「ねえ彼女、私と一緒に放送部しない?」


『そうそうそれ、よ~覚えてたな泉ちゃん』


「あの時は私、実は緊張してた、隣のクラスにかわいい居るって聞いて見に行ったんだけど、なんかお嬢様ーって感じのが居るし、これは友達にならないと!! って思った全力で声かけたんだ」


『そやったん? ウチえらい軽い人来た~思うて一瞬警戒したわ~』


「他にも、「お嬢様、私と友達になって放送部で爆笑トークショーいたしませんか?」ってのも考えたよ」


『ウチそんな人と友達になる自信ないわ~』


「とりあえず穂乃果ちゃん、声をかける勇気だよ!!」


『でもな~その勇気が難しいねん泉ちゃん』


「そーだよな、じゃ、共通の話題とかあったらいいんじゃない?」


『共通の話題か~?』


「そそ、さっきオープンニングトークでしたアニメの話とかアイドルと話とかは? 話に入りやすい話題でしょ?」


『そやね、アニメの話してる人、なんや楽しそうやしな~』


「そうそこにー「ねえ、彼女、私と一緒にアニメ部作らない?」とか言って誘うんだよ」


『泉ちゃんのその声かけセンスどうにかならんの?」


「わかりやすい方がいいじゃん!」


『でもウチの高校アニメ部ないんか? アニメ研究会も?』


「美術部と言う名の漫画部と文芸部はあるけどアニメ部もアニメ研究会もないよ」


『ある意味チャンスなんやね』


「部を作るなんてド直球で青春出来るじゃん! 部活にそそぐ青春! これで友情も深まるって訳よ!」


『まあそやな~、青春はともかく、とりあえず友達はおった方がええな~、一人ぼっちやといじめられるかもしれんし、どっかのコミニテー入るんが安全や、もしいじめられても仲間がおればつらさも乗り越えられるしな~』


「はぁぁあ!! てか、いじめとかあったらここにメールじゃん! 相談来たら助けるから絶対!!」


『泉ちゃんは相談け~へんでもいじめ見つけたら助けそうやな~』


「いじめなんて知った瞬間に介入するに決まってる! 絶対助ける!!」


『ウチそんな泉ちゃん好きやで~』


「もちろん穂乃果ちゃんも助けるよな」


『ウチは安全作とって先生とかに丸投げすんで~ 泉ちゃんに言うとウチも巻き込まれかねんからな~~』


「……助け方は人それぞれだな」


『そやで~♪』



♪♪♪



「それじゃ穂乃果ちゃん、エンディングトーク入ります」


『今回は結構~真面目にメールに答えれたかな~?』


「確かに!! もしかしたら本気で悩んでるかも知れないしな!!」


『友達~って大切やもんな~♡』


「でもさー、友達なんて無理してまでつくるもんじゃないぞ」


『ウチらは結局おしゃべりが大好きで一緒が楽しいから友達なんやしな~』


「アドバイスで言ったアニメにしろアイドルにしろ無理して相手に会わせても良いことないと思うしな」


『でも友達づくりの為に勉強たら本気で好きになって、それで気の合う友達出来るかもしれへんよ』


「ま、とりあえず最終的には声をかける勇気だよ、勇気!!」


『まあなぁあ~、泉ちゃんみたいな変な声かけて来るもおるかもしれんし、ロンリーカモノハシさんも気楽に行こうな~』


「私、良い友達が見つかるよう祈ってる、てか、友達見つからないんだったら同じ高校なんだし私に声かけてくれ!」


『心の底から気~の合う人見つけてな~~』


「じゃ、また会おう♪」


『ほなな~~♪』



♪♪♪



「放送部楽しいな、穂乃果ちゃん♪♪」


『ウチは泉ちゃんと一緒なら何でも楽しいで~~♪♪』

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