⑦ 学校の先生

 次のシチュエーションは《学校の先生》だよ。

 いままででいちばんマニアックかも。でもミーアはやりやすいで~す。ふふっ。

 はい、送って、送って。コメントちょうだいな。


 あ、はい、これー。


【美人の先生が居残りの個別指導で頑張った生徒を優しくねぎらってくれるシチュ】


 イノウエさん、ありがと~。いいシチュだね。

 じゃあ、聴いててね。


『いつも頑張ってて偉いね。頑張ってるあなたに特別にご褒美をあげようかな?』


 え、「特別に」じゃなくて「特別な」がよかった? それは細かいよぉ。

 誘惑する感じでもう一回? しょうがないなぁ。特別だよ。その部分だけもう一回言うね。


『あなたに特別なご褒美、あ・げ・る!』


 どう? これでいい? もう地獄配信だよ、こんなのぉ。恥ずかしぃ~。

 じゃあ、次を選ぶよ。


【女王様風のドS美人教師で怒ってください。どうかお願いします。(ムチで打つイメージ)】


 カトウさん、ありがとうございます~。

 ムチで打つイメージ? それ、学校っていうよりSMクラブじゃない?

 まあ、まあ、まあ……。何事もチャレンジだよね。やってみるね……。


『こんなことも分からないの? このグズが! それじゃあ、単位はやれないよ!』


 あ、しまった! これASMR配信だった。ごめんね。ちょっと声が大きかったね。

 耳ないなった? ごめんなさ~い。許してぇ~。

 分かった。次のセリフは頑張ります。それで許してね。


 次は……、これ、かな……。


【さっきみたいな女王様風のドS美人教師で次のセリフを読み上げてください! これで許したる!】


 コバヤシさん、ありがとう。

 いや~、嫌な予感はしたんだよね。さっきのセリフを言ったとき、けっこう盛り上がってたから。でも仕方ないよね。ミーアが悪いもんね。

 じゃあ、言うよ。今回も音量注意だよ。


『あらぁ~? もしかして、私に欲情しちゃったの~? このブタ! ヘンタイ! どうしようもない子だねぇ、まったく! お仕置きだよ!』


 「ブヒィイイイ!」じゃないんだってば。これ、完全にSM嬢でしょう? 学校の先生って言ってるでしょ!

 もう、仕方ないなぁ~。次で先生は最後だよ。

 はい、最後はだ~れだ! これ!


【生徒がプライドの高い女教師を逆に指導してやったという状況。女教師は屈辱に耐えながらも従うしかない。そんな状況で、悔しそうにこの断末魔をあげろ】


 エストさん、ありがとう……。言い方も要望もちょっとキツいかなぁ。

 でも分かりました。なんかもうASMR配信ではなくなっちゃってる気がするから、睡眠導入のために聴いている人はアーカイブで静かなところだけ切り取って聴いてね。

 じゃあ、いくよ。目が覚めるかもしれないけど、覚悟して聴いてね。


『くっ、この、ゲスがぁああああああ!』


 エストさん!? 学校の先生に何をしたのかな?

 ほかのみんなも「くっころサイコー!」じゃないのよ。


 ……もう次のシチュエーションいきまーす!

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