第77話 ポケベルがならなくて

 第1章でも触れましたが、当時ポケベル、流行ってました。

 タイトルは例の歌ですが、我らが女子寮生はそんな受け身じゃございません。

 こっちからガンガン行くよ。

 授業の間の時間、終わった後、数台しかない公衆電話に走ります。

 ???

 現代っ子、『?』ってなるよね。当時は携帯電話普及前の世界、家の固定電話以外なら公衆電話がデフォなのさ。

 そして舞台は寮だから、もちろん公衆電話です。

 10円入れて、番号打って、高速でメッセージを打つ。

 1人10秒もかからないし、コスパいいね。

 つまりはお付き合いしている彼氏に、

 「大好きだよ♡」とか、

 「何時に会おうね♡」みたいなことを打っていたわけで、でも今考えたら、あれ、妙な時間にポケベルなりまくって迷惑してなかったかな?持ってなかったからわからないな?消音機能、どうなってた?

 同じ年頃の子ならいいのですが、大人と付き合っている子が多かったから、今更心配。

 原因はテレクラです。

 今でいうマッチングアプリみたいな、男性が使用料を払って電話機の前で待ち、女性からかかる電話に出るという、あれです。

 まあ、真面目に結婚しちゃったパターンもあるんで全否定もできませんが…

 いろいろ積極的なのです。

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