第18話 飯にパイナップルはやめろ(切実)

 企業内高校には…と言うより、工場には食堂があります。

 おばちゃんが数人で切り盛りしており、朝昼晩提供されます。

 男性職員にも早番遅番があったので、勤務中に食事休憩が入ります。外に出る時間も体力も惜しいので、愛妻弁当でも持ってこない限りここで食べます。寮生もです。

 うまくは…無かったよ。

 たまに滅茶苦茶なものが出ます。パイナップル入りのマスタードご飯も、その1つです。

 頑張れば食える。

 でも、頑張らないと食えない飯って…

 あと、味噌ベースのうどん、なかなか美味しかったけどさぁ。

 まあ、あそこで食う中でじゃ当たりの方だったけど…

 ツユ、完全にみそ汁の残りだよね?

 年に1回、土用の丑にはウナギが出ました。

 食堂のおばちゃん曰く、

 「完全に赤字なんだから!」と威張ってました。

 地元民からすれば???なシロモノですが、でも人気はありました。

 あとで聞いたら、そこまでウナギを食べる習慣がないと言っていました、東北の子が。

 私からすれば、食卓にいつもイクラがあるらしい、君達の方がうらやましいぞ。

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