第6話 放水訓練

 夏が来れば思い出す♪

 夏といえば防災訓練。木造長屋の寮なので、がっつり放水訓練まであります。

 ホースを展開し、消火栓につないで、火が出たと想定される目標の寮にぶっかける。

 面倒9割、うざい1割。消火班なるものも組織され、リーダー、ホース係、消火栓を開く係など役割分担、これを女子寮生でやりました。

 1班には〇〇さんが、2班は××さんがみたいに、教務でも担当わけがされるわけです。

 ううぅー、走るのめんどい。

 そう言えば、教務には必ず1人男性の責任者が教務主任という役割でつくのですが、ある時の主任さん、トイレでチャックを開けて、出して、小用をして、しまって、チャックを上げるという、一連の動作に難がある人でした。

 まあ、5割以上の確率でチャックが開いている人です。

 防災訓練なのでグランドに避難してもらうのですが、女子寮生の前で訓示する人のチャックが高確率で全開と。

 当然クスクス笑われるのに、本人だけは気づかないから、

 「笑うなぁ!!」とか叫んでた。

 今なら速攻本人に伝えるなり、針と糸で縫ってやるなり(2度と開かないように)出来るけど、あの頃私も若かった。

 正確には面倒だから、見ないふりで過ごしたよ。

 あと、放水訓練の最後に、

 「火点〇寮×号、鎮火よし!!」のセリフがあって、消火班のリーダーが言うのだが、

 「ちん〇って言うなよ。」

 「ち×こって言っちゃダメだよ。」

 「△んこじゃないよ」みたいに、全員でからかっていた結果本気の大声で叫ぶと言うナイス事態に。

 しばらく恨まれました(←アンタもやってたんかい!?)。

 訓練の後は購買のアイス券が貰えます。

 給料日前は余裕0の子が多かったため、唯一の救いでした。

 夏が来れば思い出します。

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