このクラスはもうだめかもしれない

一旦僕も含めた女子全員でメイド服を回し着た結果、結局普段から着なれていて普段からメイドの仕事をやっている今村さんと流川さんが審査会でのモデルを勤めてくれることとなった。


「なんだ、結局和希はだめだったのか」


タカシがつまらなさそうに呟いた。やっぱりこいつあの時助けなかったのは確信犯だろ。


「あれはだめよ。あんなのを出したら死人が出るわよ?」

「どういうこと?」


タカシは困惑したように眉を潜めた。


「見ればわかるわよ」


宇崎さんはスマホを操作するといつの間に撮っていたのか僕のメイド服姿の写真をタカシに見せた。


「くぼあ……」


タカシは僕の写真を見ると四人の被害者同様に鼻血を出して倒れた。


「凄いわね。これもう防犯対策に使えるんじゃない?」

「僕の写真を変なことに使うのやめてくれない!?てか、そもそも写真撮らないでよ!その写真消さないなら覚悟してもらうよ!」

「ほほう?どうするのかな?」

「そのスマホを真っ二つにしてあげる!」

「はん!やれるものなら……」


言ったな?本当に真っ二つにするからな?僕は何故か最近愛用していると言っても過言ではないほどに使っているウインドカッターを宇崎さんのスマホに撃つ。宇崎さんのスマホはそれはもう綺麗な切断面を残して真っ二つになった。


「うぎゃー!スマホ、いや、写真がー!」 


スマホより写真の方が大切か?そんなに僕のメイド服姿の写真が大事か?


「安心しなさいかなた!化田くんの写真ならこの私がクラウドにあげておいたわ!」


なんつーことしてんだ木元さん!


「くっくっく、それなら心配することはないわ。いくらスマホを壊されても問題ないわ!かかってきなさい化田くん!」


本当にこのクラスの連中はもうだめかもしれない。


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