自主企画「イメージカラーが橙色・黄色の作品」で拝読しました。

「変身」のオマージュ作品か、と思わせて、パニックもののプロローグのような掴み、そこからのリアルな"異変"の描写。この手のSFでいちばん難しい説明部分が、実に読みやすくなめらかな流れに仕上がっています。
　土壌改善から虫が消えていったというくだりだけで、充分に説得力のある物語になっていると思うのですが、圧巻は後半の、その先のアイデアの開示部分ですね。
　実は似たようなことを私も構想していたので(アイデアの核部分の話ですが)、ちょっと先を越されてしまったなあという思いもあるのですが　笑、このアイデア処理の仕方とスケール感は素晴らしいです。
　このままハリウッドに持っていって長編SFのパニックアクションに仕上げてもおかしくない構想だと思います。タイトルも奮ってますね。