これは、短編ミステリーの理想形ですね。
小説の読者が「入口」のところで判断する感覚。
「文章」というものに触れた時に、「最初に」、そしておそらくは無意識にチェックする項目。
そこから仕掛けが始まっている。この感じがなんとも面白いです。
動画配信者の阪巻という女性が、「とあるトラブル」に巻き込まれ、自室に犬山という男を連れてくる。そして自分の身に起こっている出来事を話すが……。
すらすらと読める文章で、気が付けば物語の中にどっぷり。その段階でもう、完全に術中にはまっています。
今まで「どっぷり浸かっていたもの」はどんなものだったのか。自分が今まで感情移入していたのは一体「誰」だったのか。
全てがひっくり返るラスト。とにかく痛快です!