　登場作品『小学生だけど忍者修行にはげんでます』

　小学四年生の真昼は忍者の子孫で、父さんの指導の下、厳しい修行を受けている。

　そんな真昼の同級生、沖悠生くんは、将来忍者になるのが夢。真昼のお父さんを師匠とし、毎日家にやってきては、一緒に修行を受けている。

　今日も朝早く沖くんがやって来るが、真昼はまだ寝ているようです。

　　　　　　　　◆◇◆◇◆◇

　起きなよ芹沢、修行の時間だぞ。

　修行は一日休めば取り戻すために三日かかるって、師匠が言ってたからな。

　……むぅ、反応なしか。布団に潜ったまま、顔すら出さない。

　仕方ない。起きないようなら、力ずくで叩き起こしていいって言われてるからな。それっ────って。これは、変わり身!?　うわっ！

　はぁ、はぁ…………布団は囮で、気をとられたところを背後から攻撃。初歩的な手だけど、まんまと引っ掛かったな。師匠が芹沢を起こしに行くように言ったのも、これが目的か。

　けど、それでも何とかかわしきったからな。

　えっ。たまにはこんな時間まで布団に入ってるのもいいって？

　そう言うなよ。忍者の朝は早いんだぞ。

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