第2話 尚の元カノ
鎮紅先輩の見送り日―
飛行場乗り場前―
タッタッタ
タッタッタ
花菜「すいません。出発する前ついて良かったです。」
鎮紅先輩「見送り来なくってよかったのに。」
左右に優しくふった
花菜「先輩は今まで好きな人だったので見送りだけは行きたいって思ってたのです。先輩に出会い恋愛して本当に幸せな毎日でした。付き合う事は出来ませんが、私とって先輩に恋愛できたことが何よりも幸せです。ありがとうございます。」
鎮紅先輩が私の頭をくしゃくしゃとしてきた。
ドキッ
鎮紅先輩「まったく!花菜はいい人すぎなんだよ!これだけは約束してな!変な男には捕まるなよ!もし変な男に捕まってるって知ったらそいつを殴りに行くからな!分かったな?!」
花菜「は、はい!」
飛行機に乗ろうとする背後から私は抱きしめた。
花菜「大好きです。さよなら…。」
先輩は、私を優しく離すように振り向きもせず飛行機に乗った。
鎮紅先輩が飛びだって…数時間が経つ
尚が迎えに来た。
トコトコ
尚「花菜!様子見に来たよ!」
花菜「先輩のことが大好きだから抱きしめたら。振りほどかれちゃった。」
尚は優しく花菜を抱きしめた。
尚「花菜よく頑張った。最後の最後まで頑張ったよ。」
優しく撫でられた。
私達の前に1人の女の人が立ち止まった。
尚はガン見をしていた。
尚「花菜帰るぞ。」
花菜「え?知りたいじゃないの?」
尚は手を握り花菜を引っ張った。
尚の元カノ「尚!久しぶり。」
尚「お前なんか知らん。」
私の握ってる手が強くなっていた。
花菜「尚?大丈夫?」
尚の元カノ「尚に会いたくってアメリカから帰ってきた。ごめん。急にアメリカ行くことになって別れることにして。」
尚「なんだよ。今さら。俺にもう構うな。俺には大切な人がおる。」
タクシー乗り場に来た。
尚「花美長田町一丁目までお願いします」
タクシーの運転手「かしこまりました」
尚はずーっと私の手を握ってた。
花菜「尚何があったの?」
尚「さっきの俺の元カノ。モモっていうんだ。小学生の時あいつと付き合ってたんだけど。ハーフに目の前で取られてアメリカに一緒について行きやがったんだ。笑えるだろ。」
握ってる手を握り返した。
花菜「ううん、尚はモモさんのこと好きだったのに気持ちを裏切られた感じで嫌だったよね。辛かったね。大切な人に裏切られると辛いよね。」
尚「花菜は優しいよな。ほんとに。」
タクシーの運転手「着きましたよ。1000円です。」
尚「ありがとうございます。」
花菜「尚!モモさんと一度話してみな!もし2人が嫌なら私ついて行くから!」
尚「おっ!ありがとうなっ‼️」
トコトコ
公園前―
トコトコ
モモ「尚!」
尚「…。」
トコトコ
モモ「尚!花菜さんのこと好きなの?」
尚「なんで花菜のことを…。何する気だ。」
モモ「この写真スパイに撮らせたんだよね」
ペラ
尚「さっきの…。」
モモ「尚はさぁ。単純な男よね。好きな女の前ではカッコつけてさ。」
尚「花菜は優しいやつや。好きだったら何が悪い。」
モモ「ももがいるのに?花菜なんだね。」
尚「お前みたいに浮気するヤツじゃない‼️」
ペシッ
尚「痛っ」
モモ「あんたはモモだけ見てればいいんだよ」
尚「帰るわ。」
トコトコ
モモ「あんたに後悔させてやる‼️」
次の日―
ピンポーン
緑・尚・三葉「花菜ー!」
花菜の母「あら?花菜ならさっきももさんっていう人に連れられてお家でたよ?」
三葉「ももさんですか?」
尚「花菜はどこに行くって言ってました?」
花菜の母「えっと…花買いに行くっていってたかな!」
尚「ありがとうございます」
緑・三葉「なお!待て!」
タッタッタ
タッタッタ
タッタッタ
花市場―
モモ「花菜さんって花好きなんですね!」
花菜「うん!花束とか作ったらさお客さんがし幸せになれるって思うと心が温かく感じるんだよね。だから、私は花屋さんを開いたの。」
モモ「ふーん。」
ももさんの前に桜を差し出した。
モモ「桜?」
花菜「うん!モモさんって桜みたいに可愛らしくって綺麗だからこれかなって思ってね!」
その時…ガラスの花瓶に入った枝がモモさんの方に倒れてこよーとした時。
花菜「危ないっ!」
ガシャン
パリ
市場A「救急車ー!!!」
市場B「お嬢ちゃん聞こえるかい!」
警備員「意識がない。」
ももさんは呆然とたっていた。
市場F「枝物やさんのガラスの花瓶が倒れてきて女の人に当たったらしい。意識がないって。」
3人は花菜じゃありませんようにと願った。
枝物やさんの前に着いた。
倒れていたのは…
三葉「花菜!!」
尚「お前!なんかしたのか!」
緑「花菜の方にガラスの花瓶を倒そうとしたのか!?」
モモさんが地面には膝をついて動けなくなった。
尚「花菜になんかあったら許さんからな!こいつから花貰ったのか?なんで恨みがあるんだよ!」
三葉「花菜は。あなたに恨みを持つことしたのですか。」
ピーポーピーポ
救急隊員「ご家族の皆さんですか?」
緑「違いますけど。友人です。」
救急隊員「一緒に来てください。」
花丸病院―
尚「…。」
緑「…。」
三葉「モモさんごめんなさい。八つ当たりの態度とってしまって。」
モモは横に首を振った。
モモ「私が悪いんです。あの時私が枝のガラス花瓶の下敷きになっていたら花菜さんはこんなことにならなかった。」
尚「恨みがあるだけやろ…。あいつは優しいんだぞ!なんで優しい花菜がこんなことに。誰にも恨まれない人なのに…。」
手術室のドアが開いた。
暗い雰囲気だった。
三葉「花菜は。どうなんですか。」
緑「先生!」
頭を横に傾げる。
先生「花菜さんは息はしてるんですが。意識が戻らないのです。床に強く頭を打ったのもありますが、1番大きいのは枝が頭に刺さっていた事です。」
花菜の母「花菜は助かりますよね。」
先生「今の状態見るとなんとも言えません。」
先生は離れていった。
タッタッタ
鎮紅先輩「花菜は?!」
緑「花菜は…。意識がないみたいです。」
看護師さんが私たちのところに来た。
看護師「花菜さんの集中治療室にご案内します。」
トコトコ
集中治療室のガラス窓―
花菜の母「花菜。」
フラフラ
三葉「お母さん。しっかりしてください。」
花菜の母は泣いていた。
鎮紅先輩「なんか、見た感じ今にでも起きそうな感じなのに。優しい心持ってる人の方だったのに…。」
尚「モモ!お前のせいだ!でも、、俺もついて行かなかったのも悪い。ついて行っていれば花菜はこんな事にならなかった。」
モモ「ごめんなさい…」
ももは走ってどこかに行った。
後を鎮紅先輩が追いかけた。
警察「花菜のお母様ですね。花菜さんはモモさんを助けようとして自ら下敷きになったみたいです。市場の見てる方が言っておりました。」
緑「優しいかよ…。ホンマに。」
三葉「花菜らしい。恨んでることも知らず守るところが優しい。」
尚「…。花菜のバカっ‼️カッコつけやがって。」
その頃ももは…
屋上―
泣いていた…
鎮紅先輩「モモ!」
鎮紅先輩とモモは同い年。
幼稚園の頃からの仲。
モモ「鎮紅。最低なことしちゃったよね。」
鎮紅先輩「花菜はそんなこと思ってないと思うよ。そのひまわりも花菜から貰ったんやろ?」
コクって頷いた。
鎮紅先輩「モモらしいよ。花菜分かってるね!」
ももが笑った。
モモ「うん。この向日葵貰った時花菜さんは笑顔でモモさんらしいですよって言ってくれた。明るくって綺麗でって。」
鎮紅先輩「そうなんだね!花菜が寝ている集中治療室に戻ろーか。」
トコトコ
トコトコ
集中治療室―
三葉は花菜の手を握っていた。
鎮紅先輩「花菜の具合は?」
尚「具合はいいけど。意識が戻らない。」
緑「花菜のお母さん一旦休んでもらう為に帰ったよ。」
モモが花菜のところによっていった。
手にしているひまわりを空いてる手に持たせた。
モモ「この向日葵私にはあってませんよ。1番あってるのは花菜さんですよ。美しくって笑顔が素敵でいつっも花屋さん行くと輝いてて周りの人が笑顔になってるのがほんっとうにわかった。ずーっと尊敬していました。」
すると…。
ひまわりを持たせた手がピクっと動いた。
緑「花菜!?」
ゆーっくりと花菜の目が開きました。
花菜「モモさん…泣かないでください。涙は似合いませんよ。この向日葵はモモさんが持ってないといけませんよ。」
花菜…お前らしいな。
三葉「花菜~。よかった…死ななくってよかった。」
皆して力が抜ける感じで床に座り込んでしまったり
花菜「ごめんなさい。皆心配かけてごめんね。」
三葉「全然大丈夫だよ!」
モモさんが帰ろうとする。
鎮紅先輩「帰るのか?」
モモ「うん、、。邪魔だろーから帰るね。」
尚「…。」
花菜「モモさん!まだここにいて?怪我はなかった?大丈夫?」
コクっと頷いた。
モモ「怪我はないです。大丈夫。」
鎮紅先輩「ほらね。花菜は優しい子だから自分のことより相手が心配なんだよ。」
ガラガラ
花菜のお店にくる常連さんのお客さんが花菜が倒れたと聞いて情報を聞きつけ集中治療室まだ駆け込んできた。
みーんなここにいる人達は花菜のことがお気に入り。
こうして、1ヶ月花屋さんを休んだ花菜は怪我も治りフラワーパークアレンジランドの売上ランキングの結果が出ていた。
もちろん。花菜の花屋さんはいつっも1位!
数週間後―
モモの家―
鎮紅先輩「モモ北海道に行っても頑張ってな!」
三葉「色々ごめんね。ありがとう!」
緑「モモさん。仲良くなれて良かった!」
タッタッタ
花菜「モモさーん!!!」
三葉「花菜セーフ!」
花菜はモモさんに抱きついた
花菜「はい!可愛い!スズランの髪飾り」
モモ「ありがとう。花菜また会おーね!」
花菜「うん!あ、尚!何か言いなさい!」
花菜に首元掴まれてモモの前に出された。
モモ「尚。ありがとう。次こそさよならだね」
尚「こちらこそありがとう。さよなら。」
モモを乗せた車が走っていった。
モモさんは、北海道に行き姫芽嬢学院に進学し学校生活を楽しんでいる!
続く
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