夢中になると色々忘れる事ってありますよね?
前略
アニメを見ていたら一緒にハマっていたお母様
精霊祭にやっと行きます!
★異世界にトリップしましたが、何の能力も無くて生きるだけで精一杯です!★
無駄にキリッとしたホワイトさんは置いといて、先ずはお祭りの雰囲気を楽しむために歩き始めた。
花や色とりどりな可愛らしいランプが飾らせていて可愛らしい雰囲気がある。
男性も女性も精霊を模して仮装をしていて見た目が華やかだ。
夜になると、ランプが灯って幻想的な雰囲気になると串焼きの屋台のおばちゃんが教えてくれた。
しょうがない。
海老の串焼き食べたかったんだ。
一人暮らししてると海老が高く感じるの!!
ホワイトさんがお金出してくれるから、遠慮せず海老を食べるんだ!
海老の串焼き代出してくれるって話の時に勢い良く「あざっす!!!」と言ったら、めちゃくちゃびっくりした顔されたが良いんだい!
2人して海老の串焼きを食べながら噴水に座り楽器の演奏している人達を遠目に見ている。
そう、この噴水は私が最初に来た時に座っていた噴水だ。
結構広い広場みたいになっているので、催し物も沢山している。
一際目を引くのは大きな舞台だ。
こちらの舞台は最終日に精霊様を決めるために使われるらしい。
今は音楽隊やダンス、劇などが時間によって開催されている。
私としては、大きい舞台よりも少し離れた所で花みたいなのガチ飛んだりしているのが気になる。
「ホワイトさんあの花とか中に浮いてるやつ、あれ何しているんですか?」
「ああ、あれは魔法を使って芸を披露しているんだ。」
「へー、大道芸みたいなやつですね。」
「ダイドウゲイ?」
「気にしないでください。」
大道芸とはなんだ?と悩んでいるホワイトさんは放置して、私は大道芸?をしている人に近づいた。
実際近づいてみると色とりどりの花が宙に舞い、下には沢山の蝋燭が並べられ、火がいろいろな形に変わっていく。
その火で紙芝居みたいな事をしているようだ。
子供が興味持って火に触ろうとすると薄いバリアみたいなので遮られている。
その光景に目を奪われていると確信した。
思考もうまく働かない。
キレイ
ただ、その一言だけが頭に浮かぶ。
見とれていると花が一輪、私の頭に触れてぽよんという効果音を出しながら離れていった。
「その花は水で出来ているんですよ。」
紙芝居が終わったのか、大道芸をしていたお爺さんに声をかけられた。
私が返事をしないでお爺さんを見るとにっこり笑った。
「花は割れないように魔術を組んでいるんだよ。
濡れたりしないから安心しなさい。」
「そう、なんですね。」
「こういった魔法は初めて見る?」
「はい、初めてです。
とても…とてもキレイでした。」
お爺さんは嬉しそうに笑った。
「そう言ってもらえると、嬉しいよ。」
「しかし、貴方のは他の魔芸師と比べるとクオリティが高い。
素晴らしかったです。」
いつの間にか隣にいたホワイトさんが急に喋り出した。
ホワイトさんの事、すっかり忘れてた!
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