第27話 マンドラゴラ無双!?


シャベルを構え………迫り来る魔獣・魔物がトラップに到達を待つ………ルークです。


もう少しでマンドラゴラトラップの1列目の上を超え、最初の旗に到達する。

急かすな……落ち着け………3、2、1 ………今!!!


僕は使うように言われていた、スコップにつけた真っ赤な大きな旗を思いっきり振る。

それを見た冒険者達が一斉に耳を押さえてるのと同時に………ドラゴさんが短く叫ぶ。



「ぬぼぉ!!」



その叫びと同時に待機していたマンドラゴラさん達が土の中から抜け出て…………一斉に叫び出す!



「ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」×20



すごい雄叫びが平原に響き渡る。

1キロくらい離れているのに………クラクラしている冒険者が出るくらいだ。

耳を塞いでいるのに………耳の良い斥候職と……獣人さん達だ……。


魔物や魔獣はたまったものじゃない………



〝〝〝〝GYAGYAGYAGYAGYYYY……………〟〟〟〟

〝〝〝〝GURURURURURURRRR……………〟〟〟〟


〝〝〝〝〝バタバタ!!〟〟〟〟

〝〝〝〝ゴロゴロゴロ!!〟〟〟〟


〝ドゴゴゴゴ!!!〟

〝ドガガガガ!!!〟



突っ込んできた先頭集団が崩れ落ち地面を転がる。

そこへ次の集団が突っ込み………モミクシャになる。


結構な数の魔物と魔獣を行動不能にできた………だが、それでも群れは進撃を止めない………すぐさま次のトラップにたどり着く。



「ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」×20



あっ、今度は冒険者の数人が倒れた………これは………ちょっとまずいかな………。

でも、今更作戦は変更できない……。


皆さん……耐えてくださいね!!



………。

…………。

……………。


…………………結論から…………魔物や魔獣は無事に討伐、撃退できました……。



5列目のトラップにたどり付けたのは全体の1〜2割。

途中で逃げ帰る姿もたくさん見受けられた………おかげでその時には、魔物と魔獣はもう既に勢いを無くしていた………。


うん………マンドラゴラ無双………。


はい? こちら側の被害?

えっ………聞く? 聞きます?


………う〜んっと………え〜っと………し、死者は……死者は居ませんでしたよ………。

ただね………半壊しました………半分くらいが耐えられずに気絶しました………。


お陰で倒れた魔物、魔獣のとどめを刺して回るのが大変でした。

僕もシャベルで頑張りましたよ………他の人達に微妙な表情されたけど………。

思いの外……シャベルが………武器として十分役に立つことがわかったので……まぁ……満足しましたが……。


まぁ……こうして、街の存亡がかかったイベントは………割と呆気なく幕を閉じたのだった。

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