第21話 久しぶりの冒険……ただしすぐ帰る。
おはようございます。
ルークです。
昨晩はぐっすりと眠り、昨日の尋問でざわついた心も落ち着きました。
改めて、今日からお仕事です!!
…………マンドラゴラで儲かっている?
そ、そうですが……やっぱり、冒険者……英雄には憧れるのです。
まだまだ、駆け出しですが………。
「ぬぅぼぉ?」
………なんでもないですよ……ドラゴさん。
こちらを見ながら首を傾げるドラゴさん……うん。可愛い。
あっ、そんな趣味ではないですよ。
保護欲を誘われただけです………保護対象者だけど………。
さぁ、出かけましょう……分かってます……肩車ですね。
よいしょっと………
「ぬぼぉぉ〜♫」
ご機嫌のようで何より。
宿屋を出て、その足で街の外の森……〝常夜の森〟って言うらしい……その縁へ。
さて、薬草採取を始める……ので、ドラゴさん……周辺警戒をお願いします。
………って、はい?
ドラゴさんが何処からとも無くマンドラゴラを5株出してきた………。
何処から出した?
気にするな? ………はい。
マンドラゴラ収納? の一つ? そうですか………。
そう言えば……昨晩召喚したマンドラゴラもいつの間にか消えてたもんね……。
頭の上からピョンと飛び降りたマンドラゴラ5株。
僕を中心に方々へ散っていく。
これで一安心……僕は鎌を構え薬草の収取を始め…………
「ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
早速、1株が雄叫びを上げる。
鎌を構え向かうと3匹の
とどめを刺そうと近づくと………さらに2匹の
初めての戦闘に………鎌を持つ手が否応なしに汗ばm………
「ぬぼっ!!!」
〝ドガン!!〟
頭上から聞こえる声と同時に吹っ飛ぶ
………。
…………。
……………うん……あ、ありがとう……さっさととどめを刺しに行け?
………はい………。
…………無駄に構えた緊張感を返してほしい………。
いえ、贅沢は言いませんよ。
………あれ? もしかして今後も……僕って戦闘ないのかな?
う、うん……気にするのはやめよう。
さぁ、とどめを………
〝サク!〟
〝ボキン!!!〟
………鎌が折れました………。
〝ぽかぽかぽかぽか〟
………ドラゴさん……頭叩くのやめてください……わざとじゃないので………。
………。
…………。
……………今日は帰りましょう………はぁ〜。
《備考》
・常夜の森
この大陸の七割を占める巨大な森。ほとんどの国がこの森と接している。多種多様の木々が生い茂り実りをもたらしている。この大陸のありとあらゆる生物が何かしらの恩恵を受けていると言われている。かつてこの大陸に砂漠があったらしいが、この森に飲み込まれ消えたとか。それほどに生命力の溢れた木々が生い茂り、生え、今でも勢力圏を広げている。これは森に生えている木々の殆どが〝トレント〟だからであり、開拓等で森を傷付けようとする者を撃退されているからである。伝承では数百年前に一国の王が生涯をかけ、木々を〝トレント〟に変え、生み続けたからだと伝えられている。
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