第3話 強制起床


こんばんは。

ルークです。


今……何時なんでしょう?

薄らと明るくなってるから……朝方? それにしてはかなりの早朝……。

僕はそんな時間に………いきなり目を覚まさせられました。


突然響き渡ったとてつも大きな声………



〝ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!〟


………ってか、うるさ!!


発生源は僕が休む木の根本近く。

雄叫びが終わり、そっと下を覗くと………何かが倒れていた………。


周りの気配を窺う………よし、他には何もいないようだ……。


恐る恐る下に降りると……抱きつき魔ハギングウルフが泡を吹いて倒れていた。


ピクピクと痙攣しているってことは……まだ生きてる?

僕は急いで、唯一の武器の鎌を……3匹の抱きつき魔ハギングウルフの首に突き刺してとどめをさした。


ふぅ〜 っと座り込み息を吐いていると………先程召喚したマンドラゴラがやってきて腕を上をげて挨拶してくる………。


…………あっ………どうも………。


僕はマンドラゴラに向かって頭を下げる……。


……

………

…………って、これやったの君ですか?


僕の質問にマンドラゴラが、再び腕を上げる。


どうやら、抱きつき魔ハギングウルフを気絶させたのは彼のようだ………。

それじゃぁ、さっきの雄叫びも……君……かな? 

あ、うん……そうなんだ……君なんだ……。


でも、僕はなんともなかったんだけど………。


どちらにしてもこの子には、抱きつき魔ハギングウルフ3匹を倒す……それだけの力があるわけだ………。

マンドラゴラ……いや、マンドラゴラさん……今後もよろしくお願いします。


彼はそのまま……僕の下にくると、器用に身体をよじ登り僕の肩に腰をかける。


器用に足をぶらぶらさせる……マンドラゴラさん。

どうやらここが気に入ったようだ。


僕は好きなだけ、座らせてあげることにしたのだった。




《備考》

・ハギングウルフ 

▶︎ 冒険者が付けた渾名は〝抱きつき魔〟。森に一定数いる魔獣。2〜5匹の群れをなす。獲物を狩る際は二足で立ち上がり、両手を広げて突っ込んでタックルをかまして押し倒す。そして、押し倒した獲物の喉元を噛み砕く。

その肉は脂が乗ってなかなかの美味。毛皮は外套によく使われ、初級の冒険者に人気。



⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

※こちらもよろしくお願いします。


それ行け! 僕らのトレント団!!〜某国王子がもらったスキルは〝植林〟でした。まぁ、普通に追放だよね(笑)〜


https://kakuyomu.jp/works/16816700427598285266

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