第21話 ここからだよ?
あぁ、兄さん。私は今ものすごーく怒っています。
あの発情雌猫が、誘惑してきたからと言って易々と兄さんの素晴らしい手を触らせてあげるなんて。
それに、兄さん自らあのくそ猫の手を取っていましたよね?
どういうことですか?
私は、怒りでどうにかなってしまいそうでしたよ。
料理を作り終わり、そろそろ兄さんが帰ってくる頃だろうから、玄関の前で待ち続ける。
そして、
「ただいま、花蓮」
「おかえりなさい、兄さん」
兄さんが、帰ってきた。
私は、笑顔で出迎えるがやはりどうしても心の奥底から湧く怒りが出て、学校でしている作り笑いのようなものになってしまう。
だって、兄さんから異臭がするんですもの。
そんな私を見て、兄さんがおずおずと聞いてくる。
「あ、あの花蓮?怒ってる?」
「いえ、怒っていませんよ。それより、早くお風呂へ入ってきてください」
兄さんは、最高だけれどまずその臭い匂いどうにかしたいため、お風呂へ入ってきてもらう。
兄さんがお風呂に入っている間に私の手料理を完成させお皿に盛り付け、テーブルに運んでいると、兄さんがお風呂から出てくるので如何にも怒っていますという感じを出す。
いえ、実際怒ってはいるのですが、本当のお仕置きをするのは兄さんが寝ている間で良いですからね。
とりあえず、兄さんに私と一緒に寝る約束をさせる。
「あの、花蓮?他の事でも良いんだよ?例えば、僕が今日はお皿洗うとか」
などと、言われましたが当然私はそんなことを受け入れられるはずがないので丁重にお断りした。
さて、いつものように兄さんが使ったお箸やお皿を丁寧に洗い、お風呂へ入る。
兄さんが使ったお風呂の残り湯に浸かり私は少しだけ胸の内にあるイライラを収まらせる。
全力で兄さんの残り湯を楽しみお風呂からでてある程度体を拭いてから、兄さんの部屋へ。
「兄さん、お願いします」
「分かった」
今日は兄さんに拒否権は無いので、なんでも言うことを聞いてくれる。
兄さんが、ドライヤーのスイッチを押して私の髪をゆっくり丁寧に乾かしてくれる。兄さんが私の髪に触れる度に頭がおかしくなりそうな程の快楽が私の中を駆け巡るけれど、長年鍛えた精神力でどうにか持ちこたえる。
「はい、乾かし終わったよ。相変わらずすごく綺麗な銀髪だね」
「そうですか。それは良かったです」
兄さんが私の銀髪を褒めてくれた......!!内心、このまま兄さんを押し倒してそのまま行くところまで行きたい気持ちが高まるけれど、抑える。
そこから、少し兄さんと学校の話などをしてから寝ることになる。
さて、ここからが本番だ。
「じゃあ、寝るね」
「はい、おやすみなさい。兄さん」
数十分後、兄さんはすやすやと寝息を立て始めたので、私は慎重に行動を開始する。
兄さん、女前でそんなスヤスヤと寝息を立てたらだめですよ?それが例え義妹だとしても。
兄さんの首筋をぺろりと舐める。んぅ、美味しい。
最高の味。どこかの会社が兄さんの首筋の味を調味料化してくれれば私が絶対に買うのに。
そして、そっと兄さんの手を私の胸の方へ。
直に感じたいため、私はそっと上着を捲って下着が見えるようにする。
そして兄さんの手を私の胸に触れさせる。
兄さんが、下着越しでも私の胸に触れたっ!!
髪をとかしてくれたとき以上の快楽が私を染め上げ、女の子がしてはいけない顔になってしまう。
「ここから、だよ?兄さん」
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