終 マタツヅク

智明「なんで、だよ、、俺が、、また、、」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ」

「千佳、もう、置いて行かないでくれよ、、なぁ、、」


 その場に崩れ落ち、悲痛な叫びが小さな部屋に響く。

千佳の遺体にすがる智明に、奴は話しかける


『こんな所で狂われては困りますね、、

はぁ、貴方にはまたループしていただかないといけないのに』


智明「俺は、また、こんなふざけたゲームを、、」


 『ふざけたゲーム』に奴は反応する。

このゲームの核心的な部分を奴は語る


『ふざけた、何て言わないでくださいよ、

何回も、何回も繰り返して、どうにか友人を救おうとする。

しかし、自分は死ぬ勇気がない。その姿が、金持ちに高く売れるんですから』

智明「高く売れる、、?」

『おっと、言い過ぎましたね、、

では、またゲームをお楽しみください』


 奴はパチンと指を鳴らす。すると、智明の視界は歪んで行った。

そして智明はそのまま目を閉じた


 そして、次に目を覚ました時には、また、最初の部屋だった

千佳と真優が目覚める前、2人を確認し、一滴涙を落とした


真優「うぅ、、ここ、どこ、?」

千佳「、、、眠たい」


智明「お前ら、、」


千佳「え、、?泣いてるの?」

真優「え、ええっと、何かあった、、?」

智明「何もねぇよ」


『皆様お目覚めのようで何よりです、、』


 目覚めた時のセリフさえ違えど、

奴の言葉や、部屋の様子も、ほとんど同じ空間が目に見える


 そして、ルール説明をされ、ドアノサキへと進んだ


智明「なぁ、何も言わずに俺の言った場所へ行ってくれ」

真優「え、、?分かったの?」

千佳「智明頭いいもんね、分かったんでしょ」


智明「千佳は左から3番目、真優は左から1番目、、

俺は、、左から、、4番目に行く。2人とも、生きて出ようぜ」


 そう言って智明は、2人がドアに入ったのを見ると、

炎の廊下へと身を投げた


 身を焼かれる痛さをこらえ、呼吸が荒くなり煙を吸い過ぎて段々意識が遠のく。

そして、記憶がだんだん消えていくのを感じた





 目を覚ますと、千佳と真優はさき目を覚ましていた。


真優「あっ!智明起きた!」

千佳「良かった、目を覚ました、、」

智明「どこだ、、ここ?って、千佳なんで泣いてんだよ、、」

真優「千佳ったら変なんだよ、ぼくが起きた時も泣いてたしさぁ」


 千佳はぼそっと言った


千佳「私が真優と智明を守るから」

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ただの高校生が理不尽デスゲームに巻き込まれたって話 稲見 琥珀 @ineri-hu

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