5 罰

智明「なんだよこれ、、!前回は無かったのに、、」


『もちろん、喋った罰ですからね。今回は緊急ゲーム罰です。

小さなとげを爆発とともにまき散らす爆弾が後2分で爆発します。

どうにかしてください。』


 いつの間にやら、中心の床には時限爆弾らしき物があった

抱え込めるほどの大きさで、コードも何もない。

ただ、時間が表示されるだけのどうにもできない物体と2人は悟った


千佳「ねぇ、この場合、同時に死んだ場合って、どうなるんだろう」

智明「そのままループすること無くゲームオーバー、かもな」


 一周回って冷静になる千佳と智明。もしもの話をしている途中

ふと、千佳が聞いた。これも、千佳にとっては架空の話だったが

千佳「ねぇ智明、このゲームのクリア条件とか、聞いてないの?」


智明「、、、聞いてる」

千佳「ふーん、、、え⁉」

智明「全員が1回以上最後の1人まで生き残ること、だとよ」


 千佳はそれを知って、智明や真優のために何か出来ないか思考を巡らせた

そして、ある選択へとたどり着いた


千佳は、爆弾を体で覆った。どこかで見た、知識を頼りに


智明「千佳⁉なにして、、⁉」

千佳「どこかで見た、爆弾の被害を最小限にする方法」

智明「だからって、自分で実践しなくても、、!」


千佳「智明、またつらい思いをさせる方法でごめん。

でも、、どうにか助けてあげてそれで、最後に、、、グッ」


 最後の方は、焦って早口になる千佳、

最後まで言えずに、爆弾は爆発し、千佳は血反吐を吐いた。内臓が破壊されて、

グチャグチャになった傷口にとげが刺さって苦しく辛く痛い。地獄の苦しみだった

しかも、即死するわけでは無いので、数分は苦しむ事になる。


 思わず、智明は顔をそらしてしまった。悲惨な状態の親友を3度も見たくなくて


 最初の千佳の死は、出口の奥から悲鳴が聞こえてきただけで、見えなかった


悲惨な状態の1回目は、リボルバーを持たせられて、真優と殺し合いをさせられた。

その話をしようとした時に、邪魔をされたから話せなかった話だ。

真優は、親友を撃つ位ならと、自分の首を撃ち抜いた。

首から上は吹き飛んで、地面にポトッと落ちた


2回目はまた真優の死。バケモノカラニゲロの時、

死に際の最後の笑顔は、脳裏に焼き付いており、

グチャグチャ、クチャクチャと言った咀嚼音は耳から離れない。


そして、3回目、腹から血を流して苦しんでいる死にかけの千佳を目の前に、

智明は何もできず。ただ死に際を眺めるしかなかった


 最後の力を振り絞って、千佳は、蚊の鳴くような声で言った

千佳「みんな、、で、、生きて、、帰ろ、、う、、ね」

そして、最後に優しく微笑み、千佳は目を閉じた



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