3 チアキニキキタイコト

 『またか』千佳は、その言葉に引っかかりながらも、涙をぬぐった

千佳「真優、、前を向かなきゃ、、生きて、、最後の言葉を、、叶えなきゃ」

智明「千佳、強くなったな」

そう言って、智明は千佳を抱きしめた。

千佳はぽつりと言った

千佳「、、、変態」

智明「そりゃねぇだろ」


 そんな感動シーンも、奴が邪魔をする

『今回も残念な結果でしたね、あの扉から次の部屋へご案内します。』

モニターがおりてきて、あの人物が現れる。

いつの間にか、バケモノの姿は無かった


 千佳と智明は、言われた通りに、

いつの間にか現れた扉から次の部屋へと向かった


 次の部屋は、今までと比べると異質な空間だった

いや、異質と言うより普通過ぎた。


ソファや机の上にはお菓子や飲み物。棚にはぬいぐるみや本。

まるで、普通の家の一室の様だ


そしてそれは、真優、千佳、智明の部屋を混ぜたようだった


 壁紙は、それぞれの部屋の物が混ざり


 棚には、真優が好きだった漫画、智明が使ってる参考書に、

千佳が大事にしてる置時計と同じものが置いてあった。


 お菓子や飲み物も、千佳が好きなぶどうジュース、お饅頭。

智明が好きなサイダー、チョコレート。真優が好きだったコーラやクッキー。


 それぞれの好きな物や使ってるものであふれていた

そして、千佳と智明の目や心には、真優との思い出が多く感じた


『今回は、ゲームはしません。お疲れのようですし、24時間休息してください。

24時間後、またゲームを再開いたしましょう。』


特にダメージの大きかった千佳の目には、涙がたまっていた

千佳「うぅ、、真優、、」

智明「落ち着け、、って言っても無駄か、俺だって相当、、」


 千佳を何とか泣き止ませようと、背中をさすりった

しかし、逆効果だった。落ち着いた様子の智明が、千佳には酷く冷酷に見えた


千佳「じゃあ、、じゃあなんで、そんなに落ち付いて居てられるの⁉

私は、もう、もう、、本当は前何て、向けないのに、、」


智明「そ、それは、理由があるんだよ、、」

千佳「理由ってなに、、⁉大事な親友亡くして、、どう平常でいろと⁉」


 いつもは無気力な千佳がヒステリックに叫びだす。相当精神に来ているようだ


智明「理由は言えない。でもな、これだけは言える。

俺はこの状況は初めてじゃない」

千佳「初めてじゃない?それは、どういう、、」

智明「俺はお前を死なせたくない。だから言えない」


智明の思い詰めた様な表情、それを見てもなお、

その言えない理由を聞いた


千佳「死んでもいい、、、だから、、教えてよ!!

智明が何かを知ってるんだったら、抱え込まないで共有しよう、、

私達、親友、なんだから」


智明「千佳が、、それでいいなら、、俺は話す。

でも、これを聞くことは、命がけになる。分かったな?」


千佳「うん、分かった」

 ようやく、いつもの調子に戻った千佳

それを見て安心した智明は、細々と話しだした





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