最終回 異世界でお菓子屋さんを始めました!④
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「武虎さん 久しぶりです!
体の調子はもう大丈夫ですか?
無理はしていない?」
彼女と再会するのは実に3ヶ月ぶり、
あの世に一緒に旅した以来。
会えた嬉しさで、思わず駆け寄った。
武虎「体調面はバッチリです。
ただ、歩行には苦労しましたよ!
2ヶ月ぐらい。真澄さんは?」
「私は歩けるのに1ヶ月かかりましたー
あと食事もしばらく……」
武虎「お粥やスープでした!」
「私も!お粥でも途中むせちゃって…
食べるのにも一苦労!」
生き返り同士の共通点に、
会話に華をさかせ、
あははーとお互いに笑い合う。
緑「……………(涙)」
オキニス「………………(怯)」
櫻海「武虎ちゃん………」
その横でオキニス君達が、
顔を青ざめたり、ガタガタ震えているけど、
どうしたんだろう?
ダージリン「………えっーゴホンッ!」
急にダージリンさんが咳払いした。
ダージリン「真澄と武虎さん。
生き返りトークは、
あまり話さない方がいいぜ…
トラウマになっている奴らがいるから」
武虎「…あっ…そっそうですよね。
ごめんなさいっ」
「軽率すぎました…すみません!」
しまった…私達にとっては、
笑い話だけど…みんなにとっては、
聞きたくない話だったんだ…
なんだか申し訳なくなり、
2人して頭を深く下げる。
…けれど…みんなが
それだけ私達を思っていた事に、
嬉しさを感じてしまう。
これは…心の中に閉まっておこう…
オキニス「さっさあ、殆どのスケットが
集まりました事ですし…始めましょう!」
全員「「おー!!」」
オキニス君の合図ともに、
こうして…お菓子作りが始まった。
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【お菓子作り中…】
オキニス「今回、パーティの参加者が…
クモード王国、牡丹王国、シラトス王国、
パンド王国の人々をあわせて100人ぐらいです」
ダージリン「100人?!多いじゃねーか
だから…牡丹王国の料理人達も来てくれたのか…でも…たった7人でその量は作れるのか?」ちらっ…
物凄い速さでクッキーを作る、
牡丹王国の料理人達。
檸門「こんなの…『お菓子の試練』に比べたら、余裕だな!」
櫻海「美味しそうな匂い…洋菓子も良いわね」
蓬「抹茶クッキーなら…牡丹王国の人々にも気にいるかもしれませんね」
既に抹茶クッキー、チョコチップクッキーは、完成済み。
ダージリン「すげぇ…さすが料理人達…
この速さだったら間に合うな
俺も装飾を頑張るぜ。」
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牡丹王国組の様子を見て…
「早いな…牡丹王国組は…
もう2種類も…私達も頑張らないと…」
緑「真澄。まずは琥珀糖が出来たわよ」
「ありがとう母さん
オキニス君、最後の仕上げお願いします」
オキニス「任せてください!ーーー(風魔法)」
パキパキ…
風魔法により琥珀糖の表面が硬くなる。
「できた…琥珀糖がたった1日で出来るなんて…オキニス君ありがとうございます」
オキニス「どういたしまして。俺の魔法が役に立てて嬉しいです」
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【飾り付け中…】
ココレット「お皿とコップは慎重に…キャッ…」
角に躓くココレットに…
ポスッ…
ダージリン「おっと大丈夫か?ココレット」
後ろからダージリンが受け止め、
転倒を阻止する。
ココレット「ダージリンさん!」
ダージリン「こんなに、いっぱい持って
無理すんな!大人の俺様が持つ」
ひょっい!と軽々と食器類を持つ
ダージリンにココレットは…
ココレット「………ありがとうございます…」
(あれ?…ダージリンさんがキラキラして見える…かっこいいな…)
彼に対し、何かしらの感情が芽生え始めていた。
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着々と、お菓子作りと飾り付けの事が進み、
呉紅店主「私もお手伝いに来ましたー!」
「呉紅店主!来てくださってありがとうございます!」
蓬「待ってました!呉紅店主」
呉紅店主「さあ…久しぶりの和菓子作り
腕がなるわ」
…途中、呉紅店主が助っ人に来たり…
ピンキー「真澄ちゃーん!久しぶり!
お裾分け持ってきたわ!
紅茶とサンドウィッチ食べて」
「えっ…ピンキーさん!?
うわぁぁ久しぶりです!会いたかったです!」
ダージリン「姉貴!!どうやって此処に来た?!……まさかラピスラズリの森から
歩いてきたのか?!」
ピンキー「えっと…シリーニャ君が連れてきてくれたのよ。気分転換も必要だろうって
駄目だったかしら…」
ダージリン「なんだ…そういうことか
良かった…腹も大きくなってるんだし、
大人しくするんだぞ」
ピンキー「分かったわ、皆んなに迷惑かけない様にする。」
ピンキーさんがお裾分けを
持ってきてくれたりした。
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こうして…
色々な人々が協力しあい、助け合い、
お菓子作りと飾り付けの準備は、
パーティ前日の夕方に完了した。
オキニス「皆さん、お疲れ様です!
皆さん協力でパーティの準備が整いました。ありがとうございます」
オキニス君の挨拶と共に…
お互いに「お疲れ様」「明日は楽しもう」と、声かけする。
…いよいよ明日、パーティが始まる。
そこで、私は皆んなに向けて伝え事がある。
まだ、誰にも知られていない【サプライズ】を…
明日が…楽しみだな
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