最終回 異世界でお菓子屋さんを始めました!③
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昨日は母さん達とお菓子の材料、
パーティセットなどを買い揃えた。
そして今日から2日間、お菓子作り!
スノーボールやラングドシャなどの
日持ちするお菓子から作り始めるぞ。
あ、お菓子作りをする前に…
プチパーティに来てくれる人を
確認しないとね。
ガサ ガサ…
メモを取りだし、来る人の名前を書きまとめた。
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プチパーティ参加リスト
【クモード王国】
・ココナ上司と仕事仲間2人。
・ダージリンさん。
・ピンキーさん。
・ヨーグルさん一家。
【牡丹王国】
・蓬ちゃん
・桜海さん
・檸門さん
・武虎さん
・呉紅店主
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うんっ…こんな感じ。
人数は15人ぐらいかな?
ちなみに、今回のプチパーティには、
王族の方々は誘わなかった。
母さん達から、オキニス君や王族の方々は、
誘わなくて良いのかと言われたけど…
いくら交流があったとはいえ、
王国会議や国の為に動く彼らの
邪魔をしたくないし…
牡丹王国にいた時は、いっぱい迷惑をかけてしまった。
…あと、一般市民が王族を誘うのは、
無礼に値しそう…王族の方々には後日、
お菓子を献上すれば良いか!
「よしっ…母さん、父さん!
お菓子作りを始めようか。
まずはスノーボールから」
緑「あのホロホロ食感の白色クッキーね」
黒夜「2人はそのクッキー知っているんだね。気になるなー」
和気あいあいとお菓子作りに取り掛かろうとした時、
ドン ドン ドン
ドアをノックする音がした。
「あれっ朝早くから誰だろう?
ちょっと行ってくるね」
緑「いってらっしゃーい」
黒夜「何かあったら、すぐ叫ぶんだよ」
「わかった。はーい今いきまーす」
トタ トタ トタ
玄関に着いて、「はーい」と声掛けして、
ドアを開けると…
オキニス「おはようございます…真澄…
これは一体どう言う事でしょうか。」
オキニス王子……いや…オキニス君が
不機嫌そうな顔して立っていた。
「オッ…オキニス君…1週間ぶりですね
『どういう事』とは一体…?」
オキニス「翠狐さん達から聞きましたよ!
『お菓子のプチパーティ』を開催するって…
どうして俺は誘ってくれないのですか!」
あっ…これ完全に怒っている。
オキニス君もお菓子を
食べたかったのかな?
なんだか、とても申し訳ない気持ちになってしまった。
「えっとその…国務に支障をきたすかと思い、
王族の方々へのお誘いは控えました。
ごめんなさい…オキニス君」
オキニス「……なるほど…そういう事でしたか。真澄らしい理由ですね…俺の方こそ…ごめんなさい。理由を聞かず怒ってしまって…でも…彼氏の俺だけでも誘って欲しかったです。」
…彼氏///…そう…目を覚ましたあの日から、
私達はお付き合いを始めたんだっけ…
面として言われるとなんだか照れるな…
「本当にごめんなさい…
あのっ…オキニス君…今更ですが、
忙しくなければ、プチパーティ…
貴方を招待しても良いですか!」
オキニス「勿論!参加します。
…ただ、参加したいのは『俺だけ』じゃありません。」
「…えっ…オキニス君だけじゃない?」
それは…どういう事なんだろう。
おもむろに首を傾げると、
オキニス君がニコッと笑った。
オキニス「俺…いや、俺の家族の他に各国の王族も真澄のプチパーティに参加希望なんです。」
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「久しぶり…クモード城…
やっぱり大きい…中に入る勇気が…」
緑「…まるで…某テーマパークのお城みたいね…」
黒夜「……牡丹城も広いけど…これは桁違いだ…」
目の前にそびえ立つクモード城…
美しさと大きさに圧巻され、
思わず後ずさんでしまう。
オキニス「さあっ3人とも!
厨房へご案内しますよ」
オキニス君はルンルン気分で
お菓子の材料を持ちながら、
私達を厨房まで案内し始めた。
「はっ…はいっ」
どうして、私達はクモード城にいるのか?
それは…王族達もプチパーティに参加する事となり、私の家と今あるお菓子の材料じゃ
足りないから…
オキニス『俺達、王族は自主参加なので、
せめて材料費と厨房と開催場は、
用意します。』
…との事だった。
ちなみに、オキニス君もお菓子作りに、
協力してくれるって!
カツ カツ カツ
城の中を歩き始め数分。
目的の厨房に辿り着いた。
オキニス「皆さん着きましたよ。
中へどうぞ!」
ガチャ
扉を開くとともに、厨房の中にいたのは…
……………………
蓬「おはようございます。真澄さん
緑さん、黒夜さん、お久しぶりです」
「よっ蓬ちゃん?!えっ…どうして此処に?」
檸門「俺達もスケットで来ましたー!」
櫻海「大人数のお菓子…腕がなりますね」
牡丹王国の和菓子の試練に協力してくれた、3人と…
ダージリン「俺様は装飾係で来たぜ!」
ココレット「私もダージリンさんと同じ装飾係です!」
ダージリンさんと、ココレットちゃん…
そして…
武虎「真澄さん…私も協力したいです。」
あの世から復活した武虎さんが、
調理器具の準備を始めていた。
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