最終回 異世界でお菓子屋さんを始めました!②

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次の日の朝…



緑「ここが真澄の行きつけのお店なのね

雰囲気がカントリー風で素敵ね」


「店主は凄く良い人だよ。

それと元の世界にある材料が

殆ど売っているからオススメだよ!」



私達一家は、プチパーティの招待と

お菓子の材料を購入する為、

ヨーグルさんのお店にやってきた。


卵に牛乳に砂糖…

買う物がいっぱいあるな…


母さん達も一緒に

来てもらって良かった。

1人じゃ全部持ちきれないもんね。


「さあ…ヨーグルさんや

ココレットちゃん達は元気かな?」



カラン カラン(お店のベルの音)


ドラノブに手を回し、

お店の中に入る。



「こんにちはー…」


ココレット「真澄お姉ちゃん…」


お店の中にはココレットちゃん、

アイリッシュ君、ブルー君が居て、

3人とも驚いた表情で私を見つめていた。



「ただいま ココレットちゃん、

アイリッシュ君、ブルー君。

元気にしていたかな?」


ココレット達「「…………」」


…あれっ…いつもなら

駆け寄ってくれるのに…

7ヶ月も会っていないせいで、

人見知り発動しちゃった?!


うー悲しい…ならお菓子作戦だ!

お菓子で興味を持たせそう!


「あっ…えっと良かったら…

お土産にお菓子をどうぞ…」


リュックサックの中から

クッキーを取り出そうとした途端、


ココレット「~~真澄お姉ちゃーん!!

会いたかったよー!」


ブルー「……………」グスグス…


ココレットちゃんとブルー君が、

私めがけて突進してきた。


「ほわっ…おっとと…」


2人の威力に転びそうになったけど、

なんとか足に力を入れて、

2人を支える事ができた。


一方、アイリッシュ君は…


アイリッシュ「母ちゃん、父ちゃん、

ダージリンさーん!

真澄ねーちゃん戻ってきたぁー!」


お店の奥へと入り、

ヨーグルさん達を呼びに行った。



ヨーグル「えっ?!本当にアイリッシュ?」


ダーク「……本当なのだな」


ダージリン「やっとクモード王国に

戻ってきたか。行こうぜみんな!」



奥の方で、3人の声がして…


ドタ ドタ ドタ


アイリッシュ「みんな連れてきたよ!」


数秒も経たないうちに、

アイリッシュ君がヨーグルトさん達を

連れてきた。



ヨーグル「真澄ちゃん!お帰りなさい

心配したよ本当に!」


「ヨーグルさん!ただいまです。

牡丹王国から無事戻りました。

心配かけてごめんなさい」


ダージリン「一時は本当にどうなる事やら…

良かったなココレット…ブルー…」


ダージリンさんは、私を抱きしめるココレットちゃんとブルー君の頭を撫でた。



ココレット「うぇぇん…もう2度と

真澄お姉ちゃんに会えないかと

思ったから…悲しかったです…」


ブルー「…ぼく…も…」


2人とも…

私は2人を優しく包み込んだ。


「大丈夫だよココレットちゃん

ブルー君…もうクモード王国から

離れない。約束するよ。」


落ち着かせる為、2人の背中をさすった。


ココレット「本当?約束ですよ

真澄お姉ちゃん」


ブルー「…………」じっ…


「もちろん!お姉ちゃんは

神に誓って嘘つかないから、

安心してね!」


ココレット「ふふっ分かりました

ありがとう…真澄お姉ちゃん」



……………………………………………………



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再会を交わした後…


私の両親とヨーグルさん一家の

挨拶が始まった。


緑「初めまして、真澄の母、

新川緑です。真澄がお世話になります。」


ヨーグル「いえいえ、真澄ちゃんには

助けられてばっかりです。

ヨーグル・スカイです。こちらが…」


ダーク「ヨーグルの夫のダークだ

よろしく願おう。真澄さんの両親」


ココレット「長女のココレットです!」


アイリッシュ「長男のアイリッシュです」


ブルー「……ブルー……」ペコッ



ヨーグルさんの挨拶に続き、

4人は順番に挨拶をして、

深々と頭を下げる。



黒夜「真澄に優しくしてくれて、

ありがとうございます。

真澄の父、新川黒夜と言います。

今後ともよろしくお願いします。」

(……正直に真澄の父親って言ったけど、

びっくりするかな…)


緑「…………」

(黒夜君が真澄の父親だなんて、驚くだろうな、見た目が真澄と同年代に見られがちだから…)



ヨーグル「はいっ是非、家族同士の交流できたら、

よろしくお願いします

真澄ちゃんのお父様とお母様。」


ダーク「それは心強いな…良かったなヨーグル」


緑/黒夜「………!!……」


ダーク「どうした?2人とも…驚いた顔して……」


黒夜「いや…大抵の人達は、僕が真澄の父親って紹介したら、大抵は驚いて…質問攻めになるから…あなた達は驚かないんですか?」


父さんの問いにダークさんとヨーグルトさんは、顔を見合わせて…何かを理解した。


黒夜「なるほど…そう言う事か…

…我達のクモード国は、

色んな種族同士で家庭を築いている者達が

多くいる。何も心配は要らない。」


ヨーグル「そうそう!私のお店に妖怪と人間の家族も多く来店されますよ。」


そうなんだ!それじゃあ

母さんと父さんにとっては、

クモード王国は住みやすい所なんだね。


良かったー2人をクモード王国に

連れて来て…


その証拠に母さんと父さんは、

明るい表情になった。



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ヨーグル「ーーーーーー」


ダージリン「ーーー!ーーー」


緑「ーーーーー」



…他愛のない会話をして…


その後は材料の購入とヨーグルさん達に

プチパーティの招待をした。



ヨーグル「招待ありがとうね!

当日、私達もご馳走を持って行くね」


ダージリン「俺様もとっておきの紅茶を持って行くぜ!あと姉貴も調子が良かったら連れて行くからな」


「2人とも…ありがとうございます

お菓子をいっぱい作って待ってますね!」


招待も終わり、お菓子の材料もゲット!

…さあ、準備は全て整った…


後はお菓子を作り、セッティングをするだけ…


とても楽しみだな…


ワクワクとドキドキを胸に秘めて、

私は材料をリュックサックに

詰め込んだ。


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【オマケ】なんでダージリンがお店にいたのか?



ダージリン「俺様はいつも週2で店の手伝いをしてるんだよ…あとは…」ちらっ


ココレット「ダージリンさん?どうしたんですか?」


ダージリン「なっ////なんでもねー…

あっ…ココレット!ダークさんが

呼んでいるぜ」


ココレット「あっ本当だ。ありがとうございます。ダージリンさん!はーい今行くねー」


トタ トタ トタ


ダージリン「…俺様も許せる範囲…

ココレットにアプローチしたいからだよ。」



…だそうです!

頑張れ!ダージリン!!


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