第10話 第三王女の正体(抹茶わらび餅)②
ダージリン「真澄!良かった無事で
突然いなくなりやがって!!
俺様も姉貴も心配したんだぞ」
「……っダージリンさん!?
その姿は……」
見た目は金髪美女…なのに
声色は男前なので
脳内でバグが生じる…
ダージリン「野郎3人での侵入だと
怪しまれるから、俺様だけ女装!
決して趣味とかじゃねーからな!」
彼は嫌そうな表情でそう叫ぶと
早足で私達に駆け寄った。
続いて青みかかった黒髪の
謎の美青年も駆け寄る。
「ごめんなさい…
突然いなくなってしまって…
ご心配おかけしました」
ダージリン「怪我とかもなく、安心したぜ
良かったなオキニス様」
オキニス「……はいっ……ただ……」
ダージリン「……なんだよ
浮かない顔して、真澄に何かあったのか?」
オキニス君と同様…ダージリンさんも
何も見えていない
シリンヌ「オキニスの…じゃなかった
真澄さんの身体に呪いが張り巡らされてる!!」
突如、謎の美青年が声を上げ、
私に近づいた。
謎の美青年には何か見えるようだ。
「…あっ貴方は…?」
シリンヌ「あれっ?俺の事を知らないのか?
クモード王国の役所で……
ピンキーと一緒にいたよな
あっ…そうか、今は仮の姿だから…」
謎の美青年はポンっと手を叩き、
これなら、分かるかもしれないと
何やら、術を唱えようとした瞬間…
ダージリン「ばっ馬鹿野郎!
お前の場合、ここで正体バラしたら……
不味いだろ!」
ダージリンさんが慌てて口元を
手で抑えた。
シリンヌ「ムグムグムー!!」
(何するんだ!ダージリン!!)
ダージリン「俺様やオキニス様は良いとして
他の人達にバレたら怯えられて、
作戦が上手くいかなくなっ…」
オキニス「ダージリンさん
大丈夫です 彼の正体をバラしても
…いや…元の姿に戻らないといけない
状況になりまして…」
ダージリン「はぁ?!どういう事だよ?」
オキニス「実は……」
オキニス君は翠狐さんと呉紅店主に
聞こえないように小声で、
ダージリンさん私の状態を話してくれた。
話を聞いたダージリンさんは、
渋い顔をして…
ダージリン「……「シリーニャ」…
その姿で真澄の呪いを解く事は…」
謎の美青年に問いかけたが
シリンヌ「出来ないな…元の姿に戻らないと…」
その問いに対して、謎の美青年は、
首を横に振った。
ダージリン「……仕方ねーな
…作戦は上手くいく様に考え直す…」
はぁ…と溜息をつき、
ダージリンさんは翠狐さん、
呉紅店主を見て、心苦しそうに
こう言った。
ダージリン「お二人方、こちらの青年が
真澄の呪いを解く事が出来ます」
翠狐「本当かい!!良かった
僕でも解けないから助かったよ!」
ダージリン「……ただ…彼は偽りの姿です…
今から本来の姿に戻りますので、
本来の姿を見ても内密でお願いします」
翠狐「…僕たちじゃどうする事も出来ない
分かった!秘密にする!!」
呉紅店主「私も大丈夫です!
ちゃんと守りますので、
真澄さんをお願い致します」
勢いよく頭を下げる2人を見て、
ダージリンさんは頷き、
ダージリン「ありがとうございます
お二人方……シリーニャ戻っていいぞ」
謎の美青年の方を見た。
シリンヌ「了解!元に戻る
~~~!!(元の姿に戻る呪文)」
謎の美青年は呪文を唱えると
たちまち彼の周りは煙だらけになり、
「貴方はピンキーさんのっ…!?」
煙が晴れた頃に
ようやく謎の美青年の正体が分かった。
シリンヌ「この姿を見れば
思い出すだろう、久しぶりだな真澄さん
俺はシラトス王国第1王子
シリンヌ・クリアランだ」
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