第1話 祝い事(イチゴのケーキ)③

……………………………………………………


……………………………………………


………………………………………



レッドベリイもゲットでき、

材料もすべて揃った為、

私はケーキ作りに取り掛かった。


タイムリミットは明日の朝。


今は19時。急いで作らなくては

まずは土台づくりのスポンジから!


二段ケーキにしたいので、

大きいスポンジと小さいスポンジを

1つずつ作った。


焼きたてのスポンジは

ほのかに甘い香りがする。


良い焼き加減!

竃の使い方もだいぶ慣れた。


最初の頃なんて使い方が

分からなかったから、


どんな料理も黒焦げにしていたっけ…


成長したな私…


さてと、スポンジは熱が無くなるまで

冷ましてっと…


次は生クリーム作りとスポンジの中に入れる

レッドベリイのカットをしなくちゃね。


生クリームはヨーグルトさんの

お店で買ったものを、その中にお砂糖と

ホワイトキュラソを入れて、


やわらいツノが出来るくらいに

泡立て器で混ぜる



カシャカシャカシャ(生クリームを混ぜる音)




うっ腕が疲れる…

ああ…こんな時にハンドミキサーがあったら

どんなに楽だったんだろう。


あの時、クモード王国に戻る際、

ハンドミキサーも持っていくべきだった。


生クリームにツノができるまで

私は手を動かした。



10分後…


そろそろいいかな?


泡立て器を上に上がる。

あげた途端、生クリームにツノができた。


これで生クリームは完成。


生クリームは常温だとまずいので、

冷蔵庫代わりの地下の蔵に置きに行き、


そしてレッドベリイは、ヘタをとって、

半分は縦に薄く切りスポンジの中に入れる用

もう半分はそのまま上に乗せる用で分けた。



ふう…だいぶ作業が進んだな…

今何時ぐらいかな?


ちらっと時計を見たら、時計の針は

22時を回っていた。


少し急がなくちゃ

もうスポンジは冷めた頃よね


テーブルにスポンジと生クリーム、

レッドベリイを置いて、

デコレーションを始めた。



スポンジは大きい方は

3枚になるように横にスライス、

小さい方は2枚になるように横にスライス。


スライスしたスポンジの間に

生クリームを塗って縦に切った

レッドベリイを並べた。


すべてスポンジを積み重ねた後は、

全体を包み込むように生クリームを、

パレットナイフで平らになるように塗った。




…うんっケーキはこんな感じかな

あとはデコレーションするだけ


お祝い事だし、華やかに!


しぼり袋に生クリームを入れて

ケーキの表面にしぼり出して…と


レッドベリイを大きな花になる様にのせて、

元の世界から持ち出した

金と銀のトッピングシュガーを

散りばめたら…




完成!!私お手製

二段レッドベリイのケーキ!


いやー…作るのが難しかった。

特にスポンジを焼く時や生クリームでデコレーションする時が緊張したな…


失敗したらやり直しができないから

よかった成功して


それにしても…


「…………」


こんな大きいお菓子

みんなは見るのが初めてだから

とても驚くだろうな…


ふふっ明日がとても楽しみ!


明日の朝、オキニスさんが迎えに来る事だし

もう寝ないとね


ふふ~んと口ずさみながら

ケーキを地下の蔵に置きにいき、

器材の片付けが終わった頃には、

時計の針は午前0時を回っていた。














  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る