9/5 二束三文

 9月5日。今日も晴れ。


 今朝は少し小説が捗ったけれど、途中で行き詰る。


 午前10時過ぎに友達が様子を見に来た。といっても、私の部屋でだらだらと話すだけ。友達が持ってきてくれたお菓子を朝食にして、しばらくはなんでもない話をしていた。


 昼過ぎ。ふと思い立って、友達に車を出してもらい、要らない服を売りに行った。奮発して買ったもの、買ったはいいが着なくなったもの、昔はよく着ていたけれど今は着ないもの、色々。それぞれに思い出があるものだったけれど、腐らせておくよりは思い切って売ってしまえと、古着屋に足を運んだ。

 が、結果は、全部含めて150円。自販機のジュース一本分。二束三文になることはわかっていたが、ここまでとは思わず、驚いた。これが自分の、曲がりなりにも好きだったものの価値か、と思った。そうではないとわかってはいるが、自分の価値が150円だと言われたような気分だった。


 どこか気落ちしながら、帰路、近所のスーパーで昼ご飯を買った。サバサンド。思っていたより甘ったるくて途中で苦しくなりながら食べた。久しぶりに生野菜を食べた気がした。


 それからも、夕方までだらだら。やることもなく二人でなんでもない話をする。


 友達が帰ってから、朝書いていたものの続きを書こうと思ったが、うまくいかない。嫌になって全て消してしまいそうになる。

 自分の書いたものに、最近、自信がもてない。


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