8/19 『推し、燃ゆ』宇佐見りん

 8月19日。朝は微熱。そのまま発熱外来に朝いちばんに電話し、少し遠方のところでやっと予約がとれる。自転車で20分の道をわっせわっせとこぐ。炎天下なので熱い。病体には堪える。ふらふらになりながら、これ熱あがってるかなーと思って病院で熱を測ったら、なんと36.5度。下がっている。

「汗をかいたからかねえ」と看護師さんは言っていた。それからあれこれ問診され、結果、胃腸炎と診断される。激しいデジャヴにおそわれつつ、帰宅。


 お昼ご飯を食べ、のんびりしても、熱はちょっと下がっている。というわけで午後はメンクリ。またも自転車をとばす。主治医に熱のことについて話すと、鬱症状のときは熱が出る人もいるとのこと。薬が効いてないみたいですねと、薬を増やされる。


 今日はなんだかいける気がしたので、そのままの勢いで市役所へ。住民票をとりなおし、社会福祉評議会へ送付。帰ってくると4時過ぎ。くたくたである。


 くたくたである。にもかかわらず、回らない頭で短編小説を書いてしまった。ぼんやり煙草を吸っているときになんとなく思いついた奴を、覚書程度に書いたものだった。が、これが案外評判がよかった。和風と中華の掛け合わせのようなホラー。いつか長編向けにしっかりと練ってみようかしら。


 そんなこんなで今日はいろんなことが捗った。帰ってきたら熱が徐々にぶり返しているけれど、なぜかエネルギーは満ちている。しなきゃいけない返信とかやたらはかどる。おかえり躁くん。そしてさよなら鬱くん。二度とこないでくれ。

 

 今日は役所や病院の待ち時間で読書もした。実は何日か前からちまちま読んでいた、宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』。主人公におそらく発達障害の気があるので(学習障害もあるかもしれない)、ADHDの診断が下ったあとからなんだか読みたかったやつだ。

 宇佐見さんの現代の切り取り方は見事だ。あちこちに身に覚えがあって、色々と刺さる。とはいえ、この主人公「あかり」は生活に難がありすぎて、高校も中退になるし就活もうまくいかないし一人暮らしの生活もぐちゃぐちゃになる。頼むから福祉につないであげてほしい、きっと申請したら手帳も就労支援も生活支援も年金も受けられるレベルだから、と多少知恵がついてきたわたしは思う。一周目には思わなかったことだ。

 こういうことがあるから、読書は楽しい。

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