7/5 鈍麻

 7月5日。薄曇り。風が少し涼しい。


 今日はとにかく眠かった。8時ごろに一度目が覚めたけれど、それから15時過ぎまで寝ていた。目が覚めたあともどことなく頭がぼうっとしている。昨日みたいに、考えれば考えるほど深いところに落ちていくような感じはなくて、感覚が全体的に鈍くなっている。喜びも、悲しみも、なんだか一枚外にある。昨日ほど自己否定が強いわけではないが、自分が生きていてはいけないような罪悪感は、やっぱりどこかにある。


 何も考えたくないから、本を読む。けど、本を読むと同時に、時折、何かを考えたくなって手が止まる時がある。

 今日の本はレイ・ブラッドベリの『華氏451度』。言わずと知れたSFの名作。本が文字通りの焚書になる世界の話。詩のような文章がきれいで、けれど同時に難しい。

 久しぶりに(いつぶりだろう?)お風呂に入り、ぼーっとしていると、引っ越し屋さんがくる。見積もりを頼んだら思った以上に高額だけれど、人にかけてしまう手間と迷惑を考えると、お金を払って罪悪感が薄いほうがいいかもしれない。未来のことを考える自分にもモヤモヤする。私はたぶん、死にたがっているくせに生きようとしている、自分の矛盾が許せないのだろう。だけどまだ死に損なったままでいる。


 朝ごはんはウィダー。昼もウィダー。夜は、少しがんばって、そうめん。36時間ぶりくらいに食べたちゃんとしたごはんは、自分を生かしている感じがやっぱり気持ち悪くて、食べた後しばらく自己嫌悪が続いた。

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