第650話 魔改造

  《ラング領》へ帰ってきた夜に、夕食を食べて〈アコ〉の後宮へ行くと、〈アコ〉はメイド服を着て出迎えてくれた。

 夕食を食べるのが、えらく早いと思っていたけど、メイド服に着替えるためだったんだ。


 〈アコ〉が着ているメイド服は、黒いワンピースに白いエプロンと言うシンプルなものだ。

 肩の部分を膨らませ、エプロンをフリルで縁取って、頭にちょこんと小さめのヘッドドレスを乗せているのが、とてもキュートだと思う。


 だけどそのキュートさを、ワンピースの短さとエプロンが胸の部分を覆っていないことで、ボコボッコーンとぶち壊している。


 エプロンのヒモを結ぶとこが、〈アコ〉のメロンおっぱいを押し上げているんだ。

 キュートさよりエロさの方が、圧倒的に勝利しているってことさ。

 ムッチリとした太ももは殆どむき出しで、前方へ突き出てたメロンおっぱいが、服のボタンを引き千切(ちぎ)ろうとしているんだ。


 「ほへぇ、〈アコ〉がメイドさんなの」


 「〈あなた〉が任務でお疲れだと思って、着てみたのですわ。前にメイドになる約束もしていましたからね」


 〈アコ〉はポッと頬を染めて、しきりにワンピースの裾を手で下に引っ張っている。

 少しでも動けば下着が見えてしまうので、それを防いでいるのだろう。


 ただ、ワンピースを下げることで、おっぱいの片側がいやらしく歪(ゆが)んでいるぞ。


 「そのとても良いメイド服は、どこかで買ったの」


 「ふふ、このメイド服、素敵でしょう。我が伯爵家で使用しているのを、私が縫い直したのですわ」


 へぇー、〈アコ〉が自分でアレンジしたんだ。

 でも我が伯爵家のメイド服は、ワンピースの丈はふくらはぎまであるし、白のエプロンも胸全体を覆っている、超実用的な大人しいものだ。


 これじゃ、魔改造だよ。

 いや、エロ改造だな。


 「それじゃ、今晩は〈アコ〉がメイドなんだな」


 「ふふふ、タップリとご奉仕してあげますわ」


 「おぉー、どんなご奉仕をしてくれるんだ」


 「えぇっと、そうですね。耳かきなんてどうでしょう」


 耳かきか。

 その程度で、僕は満足出来ないぞ。


 僕は〈アコ〉に近づいて、お尻の方からワンピースをめくってやった。


 「きゃー、エッチ。めくっちゃダメっ」


 〈アコ〉は小さく悲鳴を上げて、前を押さえているけど、少し変だと思うな。

 普通ならめくられた方の、お尻を押さえると思う。


 そうなので、〈アコ〉が履いてるショーツが何時までも丸見え状態だ。

 おぉ、これはこれは、〈副旅団長〉の奥さんのお土産だな。

 赤と青のストライプのしましまショーツじゃないか。


 〈アコ〉の豊かなお尻のせいか、少しストライプが太いような気もするけど、どギツイ色ですごく良いと思う。

 割れ目の部分が少し皺(しわ)になっているとか、太ももとの際(きわ)で捩(よじ)れているなんて、これぞしましまショーツの神髄(しんずい)じゃないか。


 「〈あなた〉、もう良いでしょう。奥さんのお土産を確認されたら、もう手を離してちょうだい」


 「お土産は確認したよ」


 僕がすんなりと、〈アコ〉の言うことを聞いた訳は、必然ながら次の標的があるためだ。

 もちろんおっぱいを、このまま放置するはずがない。

 何もしないでは、魔改造を施(ほどこ)してくれた〈アコ〉の立つ瀬がなくなる。


 千切れそうなボタンを解放してあげたら、そこはもう一面のおっぱいだった。

 〈アコ〉は僕の行動を、容易に予測出来たようで、洗濯物を減らすためにスリップを着ていなかった。


 玄関開けたら、〈はい、おっぱい〉状態である。

 だから僕は、いきなり、おっぱいに顔を埋めてあげた。


 「あぁん、〈あなた〉、私の胸が恋しかったのですか」


 〈アコ〉がどうも、僕を甘えさせようとしている気がするな。

 〈アコ〉の思い通りに、踊りを踊らされている感じだ。

 でも目の前のおっぱいに、抗える力が僕にはあるはずがない。


 「うん、恋しかったんだ」


 僕はそのまましゃぶりつき、ワンピースの裾をめくり上げ、偽(にせ)のメイドにお手付きをしてしまった。

 決まり切ったことだが、白いエプロンと小さなヘッドドレスは、装着したままである。

 このシュチュエーションで、これらを外したらいけないよな。


 「ふぅー、少し落ち着きましたわ」


 うーん、〈アコ〉自身の情欲が落ち着いたのか、僕の暴れんぼうが落ち着いたのか、どちらなんだろう。


 「えっ、少しなの」


 「細かいことは良いでしょう。それより、お風呂に入りましょうよ」


 細かいって言うなよ。

 太いって言えよ。

 それにメイド服を脱いじゃうのは、とても残念だ。


 湯船に浸かっていると、〈アコ〉が白い湯浴み着でお風呂へ入ってきた。

 薄いコットン製で、濡れる前から先っちょが、容易に分かってしまうものだ。


 「おぉ、今度も素敵な服だな」


 「ふふ、素敵ですか。この湯浴み着は、メイドが殿方を、洗って差し上げる時に着るものなんですって。思い切って買ってみましたの」


 〈アコ〉が湯船に入ると、ものすごく薄いからピッタリと肌に張りついて、もう着てないようなありさまだ。

 微妙に隠されているところが、裸より倍いやらしいぞ。


 「はへぇ、すごく刺激的だよ」


 「ふふ、まだダメですよ。ほら、洗ってあげますから、そこに腰かけてくださいな」


 僕は〈アコ〉に全身を洗われて、〈アコ〉の全身も洗ってあげた。

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