第335話 くるみボタン
困ったことに、かなり背徳感を感じてしまう。僕も、腹の下の方がゾクゾクしてくる。
〈サトミ〉にエッチなことをする時だけ、悪いことをしている気持ちになるな。
許嫁なんだから、少しくらいは良いはずなのに、不思議だ。
ちっちゃいから、年齢より幼く見えるからだと思う。
〈サトミ〉の素直な性格も、幼く見せているんだと思う。
だから、もっと脇の下を舐めてみよう。
僕は、〈サトミ〉の手を強引に退けて、今度は反対の脇の下を舐めてみた。
〈サトミ〉の匂いが、色濃く匂ってくる気がする。
「はぁっ、もう、もう、〈タロ〉様。ダメだよ。変な気持ちになるから、そこは舐めちゃ嫌なんだ。ほんとに、恥ずかしいんだから」
僕は〈サトミ〉を無視して、舐め続ける。
「はぁっ、はぁっ、ううん、〈タロ〉様、お願い。そこはもう舐めないでよ。他のところにしてよ。〈サトミ〉は、変な声が出ちゃいそうだよ。はぁん」
うーん、〈サトミ〉は脇の下が弱いのかな。これは、綿密な検証が必要だ。
ただ、〈サトミ〉はもう目から涙が零れそうになっている。
脇を舐め続けて、泣かせるは、立派な変質者じゃないのだろうか。
僕は立派じゃないので、この辺で止めてあげよう。
僕は、脇を舐めるのが、好きというわけでもない。普通だ。
やっぱり、胸かお尻の方が僕は好きなんだ。変質者じゃないことを強調させて貰おう。
「分かったよ、〈サトミ〉。脇はもう舐めないよ」
「はぁ、はぁ、〈タロ〉様、ほんとにもうしない」
「約束するよ。その代わり、胸にキスしていいか」
〈サトミ〉の涙目を見ていたら、つい言っちゃった。
胸を見たいのも当然あるが、〈サトミ〉を困らせたかったんだ。
〈サトミ〉が、エッチな要求をされて、困って恥じらう様子が見たかっだ。
きっとすごくキュートな表情が見られるぞ。
「えっ、〈サトミ〉の胸。うー、〈タロ〉様、キスしたいの。どうしてもなの」
えぇー、予想した反応と全然違うよ。
「いやだー、〈タロ〉様のエッチ」なんて、侮蔑を投げて貰えると思ったのに。どうしよう。
吃驚した拍子に、頭を縦に振ってしまった。無意識でもないが、見たかったんだろうな。
だろうじゃ、ないや。見たかったんだ。
「うー、良いよ。〈サトミ〉の胸にキスして良いよ」
えぇー、良いの。胸にキスだよ。
「【ごくっ】本当に良いの」
〈サトミ〉は、小さくコクンと頭を振って、背中を僕の方に向けた。
「あ、あのう。〈タロ〉様、背中のくるみボタンを外してください。〈サトミ〉じゃ外せないの」
おー、良いのか。本当に良いのか。でも、でもだ。もう止まれないよ。
〈サトミ〉のおっぱいが見れるんだから。触れるんだから。キス出来るんだから、止まらないよ。
突っ走っていけ。でも、「くるみボタン」ってなんだ。
〈サトミ〉のドレス背中には、同色の丸い物が十個ほど並んでいる。
「くるみボタン」とは、布でくるんだボタンなんだろう。
僕は震えている手で、〈サトミ〉のボタンを外していった。
手汗がすごくて、ボタンが汚れそうだったけど、外す指先は止まらない。
「さ、〈サトミ〉、全部外したよ」
僕の声も少し震え気味だ。
「た、〈タロ〉様、そしたら、ドレスを腰まで下ろしてください」
「わ、分かった」
僕は〈サトミ〉のドレスを、腰までペロンと下げた。
〈サトミ〉の上半身は、白いスリップだけだ。
「た、〈タロ〉様、スリップを上から引き上げてください」
〈サトミ〉は、立ち上がって言ってきた。
ドレスは、〈サトミ〉の腰の辺りで引っかかったままだ。
「わ、分かった」
僕は、〈サトミ〉のスリップを強引に引き上げた。
服同士の摩擦のためか、すんなりとは引き上げられない。少し強引に引っ張ってしまった。
僕は、相当興奮しているようだ。
〈サトミ〉は「あっ」って声を上げた。どこかを擦り過ぎたのかも知れない。
〈サトミ〉のスリップを首まで上げた。〈サトミ〉の胸の辺りはもう裸だ。
綺麗な背中が見えている。肩甲骨も背中のラインも、とても可愛いく感じる。
服を着ていないと、〈サトミ〉小柄さが際立つ。
僕は、穢れなき乙女を汚す、悪徳な許嫁なんだろうか。
それでも良い。いずれ徹底的に汚すんだから。
「た、〈タロ〉様、ごめんなさい。前を向けないよ。これ以上は無理みたい」
〈サトミ〉は、強張った声で言ってきた。死ぬほど恥ずかしいんだろう。どうしようか。
背中にキスをして終わろう。
そう思っていたのに、僕は動いてしまった。とっさの行動だ。
考えて動いたわけじゃない。動いた理由は、分からないけど、理解は出来る。
僕の身体だからな。言い訳は見苦しい。単に〈サトミ〉のおっぱいが見たかったんだ。
ハッキリ言えよ。男の腐ったような男だよ。
「きゃっ、〈タロ〉様、見ないで」
〈サトミ〉は、胸を両手で必死に隠している。
「〈サトミ〉、見せてくれないの」
「うぅ、恥ずかしいの」
「〈サトミ〉の綺麗な胸を見せて欲しいな。一瞬で良いよ」
「うぅ、一瞬だけだよ」
〈サトミ〉はそう言って、両手を胸からはがそうとしている。
ただ、気持ちがついていかないのか、中々はがせない。少しずつしか、手が動かせないようだ。
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