第188話 水色は涙の色

 「〈タロ〉様、お邪魔しますわ。〈タロ〉様の部屋は、二回目ですね」


 「〈アコ〉、辛いことをさせて、ごめん。僕はどうしたらいい」


 「もう怒っては、いませんわ。そうですね。ずっと抱きしめてください」


 僕は、〈アコ〉の要望どおり、〈アコ〉をギュッと抱きしめた。

 〈アコ〉のメロンおっぱいは、形を変えて、僕の胸へ広がってくる。


 下半身も、引っ付いているけど、パンツはだいぶ乾いたから大丈夫だろう。


 「〈タロ〉様、こうして、ずっと私を抱いててください。それだけで十分です」


 「分かったけど、ずっと立っていたから、足が疲れたんだ。座っても良いいかい」


 「ふー、そうですか。お疲れになられたのなら、仕方ありませんわ。

 どうぞ、お座りになってください」


 僕は、〈アコ〉のを少し持ち上げて、椅子の方へ後ずさりした。


 「きゃっ、何をなさるのですか。お座りになるのでは、ないのですか」


 「えっ、座るんだよ」


 「はぁ、私を抱いたままで、座るのですか。まさか、前みたいなこと、しませんよね」


 僕は、椅子に腰をかけて、膝の上に〈アコ〉を乗せた。

 両手を、〈アコ〉の腰に回して、〈アコ〉を支えている格好だ。


 〈アコ〉は、僕を跨いで座ることになったので、白いムッチリとした太ももが、乱れたスカートから覗いている。


 「きゃ、〈タロ〉様。これはいけませんわ。〈タロ〉様を跨いで、座るなんて、はしたないです。

 どうか、膝から降ろしてください」


 「えっ、良い方法だろう。僕は座れるし、〈アコ〉をこうやって、ずっと抱きしめていられるよ」


 「でも、〈タロ〉様。私、足がむき出しで、恥ずかしいですわ。

 私の足太いんです。それに、私、重いでしょう」


 「そんなこと無いよ。〈アコ〉の足は、柔らかそうで、すごく魅力的だよ。

 それに、全然重くないよ。軽いと思うよ」


 「んう、私の足を、そんなに、見ないでください。恥ずかしいですわ。

 どうか、前を向いててください」


 「分かったよ。〈アコ〉の顔を見てればいいんだろう」


 「〈タロ〉様、私を降ろしては、下さらないのですね」


 「どうしてもって、言うなら降ろすけど、このまま、〈アコ〉の顔を見て、抱きしめていたいんだ」


 「はぁ、〈タロ〉様が、したいのなら、どうしても、とは言いませんわ。

 でも、これ以上変なことをしないでくださいね」


 「キスもダメなの」


 「キスは良いですわ。変なことでは、ありません」


 僕は、〈アコ〉の腰に回している手に力を込めて、〈アコ〉をぐっと引き寄せた。

 スカートは、もっとめくれ上がり、ムッチリとした太ももが、半分以上姿を現している。

 僕の両手は、腰からお尻に移動して、メロンおっぱいも、僕の胸へさらに広がった。

 お尻を触って、メロンおっぱいを感じたら、僕のあそこは元気溌溂だ。


 「いゃぁ、変なことしないでねって、言ったのに」


 「キスするだけだよ。引っ付かないと出来ないだろう」


 「それは、そうなんですけど。当たっているんです」


 〈アコ〉のお尻に、僕のあそこが当たるのは、引き寄せたんだから、しょうがない。


 しかし、濡れたパンツが心配だ。

 膝上の〈アコ〉が、僕と接しているのは、ショーツ一枚だけだからな。

 ダイレクトに濡れ感が、伝わると思う。

 ほぼ乾いているから、気づかないことを願おう。


 〈アコ〉は、少し不服そうな表情をしてたけど、構わず僕は、〈アコ〉にキスをした。

 唇を、「ちゅ」「ちゅ」と何度も、優しく吸った。


 「んんう。〈タロ〉様、やっぱり、この格好を見られたら、誤解されますわ」


 「誰も見てないし、僕は、誤解されても構わないよ」


 「私は、まだ困るんです」


 〈アコ〉の文句を阻むため、もう一度、僕は〈アコ〉にキスをする。

 唇を、「ちゅ」「ちゅ」と何回も吸って、首や鎖骨の辺りにもキスをした。


 「あぁ、ダメです。〈タロ〉様、そんなところに、キスしないでください。

 〈タロ〉様のが、当たっていますし、ますます誤解されますわ」


 〈アコ〉が、また文句を言うけど、構わず僕は〈アコ〉にキスをする。

 唇を、「ちゅ」「ちゅ」と何回も強く吸って、首や鎖骨の辺りにも舐めるようにキスをした。


 「はあぁ、いや。いや。んう。〈タロ〉様、もう止めて。私を困らせないで。

 心の傷を治して頂けるのでは、無いのですか」


 「そうだよ。僕が、〈アコ〉が好きで、〈アコ〉に夢中になっているのを、知って欲しいんだ」


 「私が、好きで、夢中なんですか」


 「そうなんだよ。夢中なんだよ。好きなんだよ」


 僕は、大きな声で、〈アコ〉に訴えた。

 なにせ、あそこが元気溌溂だからな。自然と大きな声になる。

 声で大きさを誤魔化すんだよ。悪いか。


 「んもう、夢中なんて言われたら、何をされても逆らえないじゃないですか。

 〈タロ〉様は、狡い人ですわ」


 〈アコ〉は、また文句を言っているが、頬をポッと桃色に染めている。

 トロンとした目にも、なっているから、怒っているわけじゃないようだ。


 「えっ、僕は狡いの」


 「はい。私が、〈タロ〉様のことを好きだと分かってて、色々されます」


 「分かってて、してるわけじゃないよ。夢中だから、衝動が押さえられないだけなんだよ」


 「それなんです。狡いのは。好きとか、夢中とか、言われたらもうダメなんです。

 私の方が、夢中なんですから」


 「そうなんだ。僕に夢中なのか。とても嬉しいよ」


 「ふぅ、大好きなんです」


 〈アコ〉は、首から上を真っ赤にして、恥ずかしそうに、僕の胸に顔を埋めた。


 「僕も。〈アコ〉が大好きだよ」


 「はい。ありがとうございます。とても、幸せです」


 〈アコ〉は、膝の上で、僕の胸に顔を埋め続けている。

 何か話しかけても、「私、幸せです」と繰り返すばかりだ。


 しばらく経ってから、〈アコ〉が急に顔を起こした。


 「〈タロ〉様、心の傷は、もう治りましたので、私を膝から降ろしてください。

 あまりこの部屋で、長居すると疑われます。〈タロ〉様、お願い」


 「分かったよ。〈アコ〉」


 僕は、〈アコ〉を少し持ち上げて、椅子から立ち上がった。

 その時めくれたスカートの中に、青い物が見えた。


 今日の下着は水色か。涙の色だったのかな。

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