第180話 〈サトミ〉のおっぱい

 「そうなの。それなら、〈サトミ〉の胸、〈タロ〉様の好きにしていいです」


 〈サトミ〉は、胸を両手で隠すのを止めて、顔をもっとピンク色にして言ってきた。


 「えっ、本当に良いの」


 〈サトミ〉は、首をほんの僅か縦に振った。

 縦に振ったのを、見逃して欲しいような小さな動きだ。

 コクンじゃなくて、コぐらいだ。


 僕は、〈サトミ〉の小さな手を握って、小屋の中に入った。

 〈サトミ〉は、顔をピンクに染めたまま、うつむいている。


 「〈サトミ〉、ごめん。少しだけ触らせて」


 〈サトミ〉は、うつむいたまま、首をほんの僅か縦に振った。

 コも無いぐらいだ。


 僕は、白い半袖のブラウスの上から、〈サトミ〉のおっぱいを優しく触った。

 〈サトミ〉のおっぱいは、身体の割には大きいと思う。

 身長は低いけど、出るところは出ている。メリハリの効いた身体だと思う。

 それに、柔らかいけどすごく弾力がある。

 柔らかめのゴムマリのように、むにゅむにゅだ。


 少し触ってから、〈サトミ〉を見ると、身体が細かく震えているようだ。

 やり過ぎだったか。

 僕は〈サトミ〉のおっぱいから、直ぐに手を離した。


 「〈サトミ〉、ありがとう。もう触らないよ」


 「うぅ、〈タロ〉様」


 〈サトミ〉が半泣きになっている。マズイことをしたかな。

 僕は、〈サトミ〉の腰に手を回して、しっかりと抱きしめた。


 「〈サトミ〉、恥ずかしいのを我慢してくれて、ありがとう。〈サトミ〉の胸が触れて、僕はものすごく嬉しいよ」


 「〈タロ〉様、ほんと。〈サトミ〉の胸を触れて嬉しいの」


 「もちろん、本当さ。大好きな〈サトミ〉の胸を触れて、嬉しいに決まっているよ」


 「〈タロ〉様、ほんと。〈サトミ〉のことが好きなの」


 「もちろん、本当さ。〈サトミ〉のことが大好きだよ」


 「あはっ、〈サトミ〉も〈タロ〉様が大好きです」


 顔あげた〈サトミ〉に僕は、「チュ」「チュ」とキスをした。

 〈サトミ〉は目を瞑って、僕のキスを抵抗せずに受け入れてくれた。


 「〈タロ〉様、〈サトミ〉の胸をもっと触りたいですか」


 〈サトミ〉は、顔をピンクに染めて聞いてきた。

 今度は、うつむいてはいない。顔を上げて僕の目を見詰めて聞いてきた。


 それなら、今度は下着の上から触るよ、って言葉を僕は何とか呑み込んだ。

 喉が、ゴクリ大きく動いていたと思う。


 「〈サトミ〉は大切な人だから、〈サトミ〉が嫌ことはしないよ」


 「あはっ、〈サトミ〉が大切なの。嬉しい。

 〈タロ〉様がしたいなら、〈サトミ〉は嫌なことは何一つないよ」


 「そうか。〈サトミ〉、ありがとう。それじゃ、もう一度キスしても良いかい」


 「えへぇ、そんなの、〈サトミ〉がして欲しいことだよ。聞かなくても良いよ」


 すっかり笑顔になった〈サトミ〉に僕は、「チュ」「チュ」とキスをした。


 そして、強く抱きしめた。〈サトミ〉の僕への一途さが怖かったんだ。

 何をしても良いと言われたら、どこまで求めてしまうか分からない。

 〈サトミ〉は半泣きになって、震えながらも、決して嫌とは言わないだろう。


 ただ、今の一途な思いも、嫌が、重なれば徐々に変質していくだろう。

 変質した思いを抱えた〈サトミ〉が、幸せを感じるとは思えない。

 僕が〈サトミ〉を抱きしめたのは、〈サトミ〉の小さな身体と、微かな心の音を感じるためだ。

 必ず〈サトミ〉を幸せにすると、僕の心に刻み込むためだ。


 〈サトミ〉の胸を触ったので、許嫁三人全てのおっぱいを触ったことになる。


 〈アコ〉の言っていた、「母性」。

 〈クルス〉の言っていた、「好きな子には意地悪をする」。

 〈サトミ〉は何も言ってないけど、「好きだから触りたい」になるのかな。


 三つとも、少し合ってて、少し違う気がする。

 どちらかと言うと、〈サトミ〉の方が都合の良い感じだ。


 自分のことなのに、良く分からないな。

 分からないことは、放置しないで、探求しなくてはならない。

 分からないことを、能動的に探求するのが、正しい勉強だ。


 そのためには、許嫁三人のおっぱいを、もっと綿密に探求する必要があるな。


 ただし、おっぱいも、その持ち主も繊細だから、少し注意が必要だ。

 特に〈サトミ〉は危険だ。焦らないで、ゆっくりと、じっくり触ろう。


 それに、おっぱい以外も、探求する必要があると強く思う。

 勉強は大変だけど、頑張ろう。

 例え、徹夜になっても、頑張るぞ、


 〈アコ〉の母親と、〈リーツア〉さん、〈クサィン〉の奥さんの三人が、〈入り江の姉御〉母娘に会いに行ったようだ。


 直ぐに打ち解けて、有意義な話が出来たと喜んでいた。

 お互いに、すごいコミュニティ力だと思う。

 一人多いとはいえ、あの母娘と対等に渡り合えるなんて、普通じゃない。

 ひょっとすると、三人も何かの妖かも知れないな。


 塩漬けの魚も、干物も、試しに食べさせて貰ったら、文句ない味だったみたいだ。

 〈入り江の姉御〉の母親は、卓越した技能を持っているらしい。

 〈リーツア〉さんが、尊敬しますと言っていた。


 魚も、信じられないほど獲れるみたいで、価格も安く出来る予定だ。

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