第6話 嘘

「お、ま、た、せ♪」


 パタパタ


「ちゃーんと断ってきたよ♪」


――――――――――――――――――――

 僕は、美希ミキと嘘の彼氏彼女となった。

 今、気になる子の異性避けになるし、悪く無い関係だと思う。

 だけれど、幼馴染には汚い物を見るような目で見られた気がする。

――――――――――――――――――――


「どうしたの? 落ち込んじゃってさ」


 ……ボソボソ


「まぁ、気にすんなって」


 ぽんぽん


「それより、今日はどうする?」


「アタシはジム行くんだけど……」


 むくり


「『とりあえず見学だけ』ね」


 コクコク


「うん、それじゃ行こっ」


 ギュギュ


 グイグイ


 タンッ   タンッ

    タンッ   タンッ


〜 〜 〜


 テテーン


「ここがアタシが通ってるジムだよ」


 …………


「住んでるマンションにあってさ、便利でしょ?」


 コクリ


「だから、パパの着替えもすぐ持ってこれるよ♪」


「疲れたら、そのままお泊まりも出来るし便利でしょ♪」


 ⁉︎


「なーんてね」


 クスクス


 ゴソゴソ


 ピッ


グィ―――――|    |―――――グィ


 スタスタスタ


「ここって、基本的には無人のジムで24時間、スキに使えるの」


「でも、今日は君が居るから受付してくるね♪」


 タ タ タ タ


「すみませーん。今日はですー」


「えぇ、彼はなんです♡」


「はーい。アタシが手取り足取り案内しまーす♪」


「ありがとうござます」


 タン タタン タン タタン


「今日はアタシが案内することになったから」


 ♯ ♯


「ん、怒っちゃった?」


「ごめんねぇ。アガちゃってたみたい」


 ふー


 パタ  パタ

   パタ  パタ


「パーソナルトレーナーの資格持っててさ。たまーにバイトで教えてんのよ」


「トレーニングもしながらやれる良いバイトでしょ?」


 コクコク


 にぎにぎ


「そんじゃ、見て回ろうか……」


 スタスタ


「――お客さんってこういうお店は初めて?」


 すりすり


 コクコク


「お客さんのハ、ジ、メ、テ貰っちゃったね♪」


「これからも色んな事をデキちゃったらいいね」


 クスクス


「まず紹介するのはラットプルダウン、背筋鍛える機械だね。よくお世話になるよ」


「背筋鍛えてると、背中周りがカッコよくなるしね」


 スー ビシッ


 すー ふー 


「逆手でバーをこうやって胸の所までしっかり持ってきてっと」


 ぽよん


 すー ふー


「色んなフォームがあるけれど、これはリバースグリップ・ラットプルダウンって種目だね」


「どう? やってみる?」


 ふるふる


「それじゃ次ね」


「ダンベルは色んな重さがあるんだけど。最初は無理しないで5KGくらいから始めると良いよ」


「あんまり重たいのでやるとフォームが崩れるし……怪我の原因になるからね」


 コクコク


「ベンチプレス台使って、こうやって……」


 すー  はー

   すー  はー


「ダンベル使って胸筋を鍛えたりできるよ」


 ぽよん ぽよん


「って、まだ着替えてないからスカートのままじゃん」


 ひら ひら


 シュタッ


「まぁ、中はスパッツなんだけどさ」


 ふー


 トン トン


 ひら ひら


「……見たい?」


 シュル


 チラチラ


「そ、れ、な、らウチ来る?」


 ドキドキ


 クスクス


「君が本当の彼氏になるならイイよ♪」


つづく

――――――――――――――――――――

あとがき


女子高生と筋トレしたいでございます。

ピチピチな筋トレ女子に囲まれたい。

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