なんだ1話だけか、読み切りかな?って思ったそこのあなた。文字数を見てください。なんとお得なことに文庫本1.5冊分程度の分量があります。
読中ストレス少なめで読みやすい、ちゃんと完結した長編の恋愛小説を読みたい人にピッタリだと思います。完成度もなかなかです。
内容はギミックに凝ったタイプの話ではなく、王道とも言える舞台設定。その設定を上回る素直さを持っているのが主人公の怜士くんです。カワイイ。対して瑞希会長はなかなか頑なで?二人の関係性の変化を温かく見守りましょう。
恋愛小説としてはスッキリとした甘さですが、作品中に優しさが溢れています。決して甘いだけのマシュマロではありませんが、多くの人はそこまでストレスなく最後まで読めるのではないでしょうか。私のように日曜深夜、きたる明朝に怯えながら一気読みしても、リラックスして楽しめますよ。タブンネ。
不必要にハードルを上げることは本意ではありませんが、充分に楽しめる作品だと思います。
作者さんが長い時間をかけて完成まで漕ぎ着けたこの作品が、素敵な読者さんに出会えますように。