第63話慰労会(2)

それを見た、未来の事務所スタッフは


「変わります!」


「いや、今日は君達の慰労会だから

しっかり食べて、飲んで楽しんで、そう

しないと、こわ~い未来ちゃんが鬼になる

から!」


「誰が、鬼ですか?」


「あっ、いや、例えばの話だから」


「どうせ例えるなら、もっと可愛いいのに

してくださいね」


「そうだよね~」


そして、楽しむスタッフ達。

そうして居ると、オフィスpeaceのタレントも、やって来る。


「社長、いいんですか?」


「いいよ!今日は、お前達の慰労会だから

気にするな!さぁ、しっかり食べろよ!」


「はい!」


屋上が、大にぎわいだった。

ずっと、世話をする未来に谷脇が


「先生、何か飲まないと!倒れますよ!

少しは自分の事も、心配してください!」


そう言って、冷たいお茶を未来に渡す。


「谷脇さん、ありがとう!」


お茶を飲む未来。


「あ~美味しい~生き返る~」


「死なれたら、困りますよ!」


「そうですよ!」


他のスタッフも、みんなが未来に、駆け寄って来る。

それを見ている、恭介とpeaceのメンバー。


「未来ちゃんの、人柄だな!恭介」


「うん!」


そして、ヒューチャーと細山が、やって来た。


「おっ!来たな!しっかり食べろよ!」


「丸~来たか!しっかり食べろよ!

ジャンジャン焼いてやるからな!」


「そんな!皆さんに焼いて貰ったら、喉を

通りませんよ!」


「じゃあ、僕達が焼くよ!」


「一緒です!」


「ハハハハ」


「丸~今日は気にするな!お前達の慰労会

だからな!食べないと、未来ちゃんを呼ぶぞ!」


「人を何の、脅迫に使ってるんですか?」


「あっ、いや、未来ちゃん、丸が食べないって言うから!」


「丸ちゃん、食べなさい!みんなの気持ち

ですよ!」


「あっ!はい!食べます!沢山、食べます!」


「ハハハハ、さすがの丸も、未来ちゃんには

勝てないか?」


「絶対に勝てません!食べます!」


未来も笑って、見ている。


「いい慰労会に、なったね!」


「本当だな!これで、みんな又、頑張れるよ!」


「そうね」


「未来、少しは食べた?」


「ううん、もう胸がいっぱい、お腹迄

いっぱいだよ!恭介さんは?」


「俺も一緒だよ!さぁ、片付けますか?」


「そうね」


そして片付けが終わって帰る、恭介、未来

来夢、斗夢。


「恭介、お疲れ!」


「裕平さん、蒼一さん、里志さん、芳樹さん

お世話になりました!ありがとうございます!」


「未来ちゃん、又しような!」


「はい!是非みんなが喜びます!」


そして帰る桜庭ファミリーだったが


「待って恭介さん、谷脇さんが帰りに

事務所に寄って、デスクの上のを持って

帰る様に言われてるの」


「何?書類?」


「さぁ?ちょっと中に入って来るから」


デスクの上には、みんなからのメッセージ

ボードとお弁当が、4個置いてあった。


《先生、お疲れ様です!本当に嬉しかった

です!これは、みんなからです、家族で

召し上がってくださいね _未来事務所

スタッフ一同》


未来は、みんなの優しさに、やはり涙が

溢れ出る。

出て来た未来を見て、桜庭男子達はギョッと

する。


「どうした?未来?」


「みんなが、これを」


と、言ってボードと、お弁当を渡した。


「未来!いいスタッフだな!」


「うん!」


「未来は五月ちゃん達にしても、スタッフ

にしても、未来が一生懸命に人の為に

頑張ってるから、ついて来てくれるんだぞ!

このままの未来で、行けよ!」


「うん!」


「ママ、さすが~」


「やっぱり僕達の、自慢のパパとママだよ!」


家に帰って、4人で有り難く、お弁当を

食べた。

翌日、未来はスタッフに


「ありがとうございます!」


頭を深々と、下げた。


「先生!頭を上げてください!下げるのは

私達ですよ!」


そう言って、何時もの様に、いや、何時も

以上に仕事に励む、スタッフと未来。

そして、来夢が彼女を、連れて来た。

素直で人当たりの良い子で、未来も一安心

だった。


「斗夢も、あんな彼女、見付けなさいよ」


「は~い、居たらね~」


やはり斗夢は、未来に似ていた。

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