第54話久しぶりの元同僚

その夜、五月達がやって来た。


「久しぶり~」


「さぁ、どうぞ上がって」


4人で揃うのは、未来の選挙以来だった。

みんなが、お土産を持って来てくれた。


「何?」


全員が


「プリン」


そう答えた。


「ありがとう」


未来は、料理をする時間が無かったので

お寿司を買って来ていた。


「さぁ、食べよう」


「恭介さんや、来夢君と斗夢君は待たなくて

いいの?」


「待ってたら遅くて、帰れなくなるよ」


「そっか~忙しいもんね、今年の24時間

テレビのメインパーソナリティって、来夢君

と斗夢君でしょう?」


「そうなの、それで手話も、するんだって

今、勉強中だよ!」


「恭介さんや、未来が教え無いの?」


「2人が、自分達で勉強するって、決めたから」


「多分、未来の子だから、言い出したら

聞かないよ!」


「あら?失礼な、私は、ちゃんとみんなの

言う事を、聞いてたでしょう?」


「未来だけだよ、そう思ってるのは」


「そうそう」


「未来は、今も昔も言い出したら、誰も

止められ無いね!」


「え~そう?」


そうして話をしていると、恭介が帰って来た。


「お邪魔してます」


「あれ?久しぶりだね、選挙の時は色々

ありがとうございました」


「いえいえ、未来の事なら何でもしますよ

ねぇ?」


「うん」


「未来は本当に幸せだな!こんなにも

いい友達が居て、良かったな?」


「フフフ、うん!恭介さんも、一緒に

食べよう!」


一緒に食べて居ると、来夢と斗夢が帰って

来た。


「ただいま」


「お帰り、来夢、斗夢、五月ちゃん達が

来てるよ!」


「あ、こんばんは」


「まぁ~又、一段とイケメンになっちゃって!」


「本当に、もう何歳になったの?」


「僕が22歳で、斗夢が20歳です」


「彼女は出来た?」


(なぬ?彼女?)


未来の顔が変わる。


「それが、まだ出来ないんですよ、忙しくて」


「そうだ、今の来夢君の年に、未来は恭介

さんに、出会ったんじゃ無かったっけ?」


「そうだよ」


「もう直ぐだね未来、来夢君も斗夢君も

彼女を連れて来るのは!」


「いや、まだ先でいいです!」


「未来、ヤキモチ?それは駄目だよ!子供の

恋の邪魔しちゃ!」


「そうだよ、未来には恭介さんて、素敵な

旦那様が居るんだから」


「そうそう、応援してあげないとね!」


「え~!」


明らかに不満そうな未来を見て、先が不安に

なる桜庭男子達だった。


「もう、こんな時間、未来、恭介さん遅く迄

ごめんね」


「いいよ、私が夜しか無理だって、言ったん

だから、楽しかったね」


「うん!又、沢山話しようね」


「じゃあ、来夢君、斗夢君24時間テレビ

頑張ってね、テレビ見て募金にも行くからね」


「ありがとうございます!」


そして、賑やかな五月達は、帰って行った。


「未来も変わらないけど、五月ちゃん達も

最初、会った時のままだな」


「うん!みんな、ずっと一緒で変わらないね

有り難いよ」


すると来夢と斗夢が手話をする。


《みんな賑やかだね、ママ楽しそうだったよ》


「来夢、斗夢、上手いじゃん、もうそんなに

出来るの?」


「うん、でも日にちが無いから、もっと

頑張らないと!」


「偉い、偉い!」


未来は自分より、身長の高い来夢と斗夢の

頭を撫でようとしたが、届かないので椅子を

取りに行こうとしたら、恭介が未来をフワッと、持ち上げてくれた。

来夢と斗夢も、頭を出してくれた。

未来は、やっと


「偉い、偉い!」


と、頭を撫でる事が、出来た。


(そうか~あの2人も22歳と20歳か~

彼女が居ても、普通だよね、認めてあげないと、私は今、その普通の事が出来ない人の為に、戦ってるんだから!)


少し成長する未来だった。



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