第53話マスコミにも人気の未来

未来が、テレビ局を出ると、何時もの

マスコミが待っていた。

そして、一般の人は


「未来さん~頑張って!」


「応援してるよ!」


と、沢山の人が集まっていた。

マスコミに


「今日は、私に用ですか?」


「はい!勿論です」


「未来さん、いや、桜庭先生、益々頼もしく

なられましたね!」


「あの~やりにくいんで、未来さんで

いいです」


「では未来さん、益々頼もしくなられまし

たね」


「その益々頼もしくとは?私は、女性です

けど?」


「いや、堂々たるものです!まるで信長様の

様に!」


「えっ!本当に?私、信長様みたいでしたか?」


「あ、はい!」


「毎日、お祈りしてるから、信長様が

乗り移ってくれたのかな?」


「お祈り?」


「毎朝、信長様にお祈りするのが、私の

ルーティンです!」


「はぁ?」


「そういう所は、少しも変わって無いですね!」


「私、何処か変わりました?」


「その、凄くでは無いんですけど、正義の

味方パワーが、アップしたな?と思いまして」


「それは、あなた達も現状を見ると、そう

なりますよ!笑って暮らして居る人は

ほんの僅かですよ!泣いてる人の方が多い

ですよ!私のインタビュー何かより

そういう人達を取材して、世間の人達に

分かって貰わないと、分かりましたか?」


「はい!そうですね!」


すると集まって来た人達が、急に未来コール

を始め出した。


「桜庭、桜庭」


「未来、未来」


大きな歓声だった。


「未来さん、凄い人気ですね!」


「人気じゃ無いんですよ!みんな困ってる

から、誰かに動いて欲しいんですよ!

じゃあ又、家に来てください、おにぎりを

作りますから」


「ハハハハ」


やっぱり和やかに終わる。

未来は車に乗る前に、集まった人達に一礼

して、手を振った。


「きゃ~」


「お~」


アイドル顔負けの、声援だった。

みんな、拍手で未来を見送る。

それを見ていたpeaceのメンバーは


「未来ちゃん、どうなってんの?」


「ありゃ、アイドルだぜ!」


同じくテレビを見ていた五月達。

電話で


「本当に、未来は変わらないね?」


「本当、でも、そこが未来のいい所だよ!」


「そうだ、今度3人で未来の家に、遊びに

行こうよ、久しぶりだし」


「そうだね!じゃあ一度、未来に電話して

都合を聞いてみるよ」


「うん、頼むね~」


「了解、じゃあね」


五月は、直ぐに未来に電話した。


「もしもし?未来先生?五月だよ~」


「もう、何が先生よ!どうしたの?」


「今日テレビ見てて、美恵と由利と3人で

未来の家に、遊びに行こうってなって

未来は忙しいよね?」


「忙しいけど、夜なら大丈夫だよ!」


「じゃあ、早く会いたいから、今日の夜

行ってもいい?」


「いいよ!」


「じゃあ、美恵と由利に電話しとくね!」


「了解、楽しみだね」


「うん!じゃあ夜ね」


「うん!じゃあね」


(さぁ、仕事しないと!まずは市役所に

行こう、あれは福祉課の子育ての担当に

会おう)


事務所に戻ると


「谷脇さん、私は今から市役所に行って来る

から」


「あの、先生ちょっと待ってください!

そんな簡単に行かれては、SPの方も困って

ますよ!」


「谷脇さん?待ってても、誰も来てくれないのよ!動いてもくれないじゃ無い!」


「先生…」


「SPの方は、いいわ!私は秘書を連れて

行くから」


そして市役所に行く未来。

担当職員と課長と話をした。

待機児童の数と、その家庭の経済状況

そして、ヤングケアラーは、片親が多い筈

だから、電話で確認して家を訪問する事を

提案した。

すると課長が


「分かるんですよ、でも人手が足りません」


「じゃあ、そう言って、このまま放って

おくんですか?」


「放ってはいませんよ!出来る事は、やって

います」


「あなた達は頭が、いいんだから、そこを

もっと効率良く、出来る方法を考えて動いて

ください!私からの、お願いです!」


未来は頭を下げる。


「桜庭先生!頭を上げてください!」


「人手が、どうしても足りないと言うなら

私を始め、未来党が全員で動きますよ!」


「とんでもない!私達で何とか、しますので」


「じゃあ、お願いしましたよ!」


帰る未来。

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