第48話谷脇のレディースが、ばれる

それからの未来は、今迄以上に働いた。

障害者施設の現状を調べたり、ヤングケアラー問題、生活困窮者への支援等、調べれる事は徹底的に調べた。

現場にも足を、運んだ。

そして、選挙が始まる。

未来の知名度が、高いので、未来は勿論

出馬した半数以上が、当選した。

その数は30人にも、なった。

未来党は、一躍、第一野党になった。

ただ、未来の中では、与党も野党も無かった。

この国の、人達が良くなれば、与党も野党も

どうでも良かった。

そして、未来は新人議員には、礼儀作法、

私生活に、おいても厳しく指導した。

勿論、谷脇も通っていた。

ただ、谷脇の過去を、暴こうとするマスコミ達が、動いていた。

マスコミに、詰め寄られる谷脇。

未来が前に、出て行く。


「代表として、私が伺います」


「谷脇さんは、昔レディースをやられてましたよね?」


「それが?」


「それがって!」


「別に法を、犯した訳では無く、友達と集まって、遊んでいた、その時の服装が

レディースの格好だけであって、今の若い人が友達と、遊ぶのと一緒ですけど」


「でも、レディースって、言うのは!」


「じゃあ、あなた!レディースは人間じゃ

無いんですか?この谷脇が、人に嫌がらせを

したと言うなら、話は別です!そんな話は

有るんですか?」


「無いですけど」


「人は誰にでも、過去は有ります!でも

それが有ったから、今が有るんでしょう!

私達には、分からない、谷脇だけの仕事が

きっと出来ると、思いますよ!見ててください!」


「はい」


マスコミは、未来に圧倒されて、それ以上

何も聞けなかった。


「先生、ありがとうございます!」


「谷脇さん、世間ていうのは、人と違う事を

すると色眼鏡で見ます、あなたも、その1人

だからこそ、今の若い人を救えるは、大袈裟ね、気付かせて、あげるのが、あなたの

仕事だと私は思ってるから」


「はい!全力で取り組みます!」


事務所に入ろうとする未来は、何も無いのに

入り口で、こける。


「先生!大丈夫ですか?」


「何時もの事だから、大丈夫よ!」


未来は、やはり、どこか抜けていて、それが

恭介にとっては、可愛いくて、しょうがなかった。

ヒューチャーは、来夢が大学3年生、斗夢も

来夢と同じ大学を受けて、今年から大学1年生になった。

人気アイドルの入学で、最初は大変だったが

来夢、斗夢は


「みんなの、邪魔はしないで」


と、口を酸っぱくして、言って今は、普通の

大学生活を送っていた。

でも、相変わらずのハードスケジュール

だった。

免許を持っていない、細山マネージャーが

社長の裕平に


「社長、僕しばらく休んでも、いいですか?」


「どうした?」


「あの~実は、車の免許を取りに、行きたい

んです、ヒューチャーのマネージャーしながらは、時間が無いんで、田舎の方で合宿で

短期で取って来ます!」


「又、何で?急に免許なんて?」


と、他のpeaceのメンバーが、言い出した。


「僕、本当にヒューチャーのマネージャーに

なって良かったと、思ってます!あんな

いい子達って言ったら、怒られますけど

本当に、いい子達で2人の為に、移動が

少しでも楽に、なる様にと思いまして!」


「丸~お前は、いい奴だな~」


「社長?丸って、僕ですか?」


「あ~お前に、細山は似合わない!その身体は、丸だよ!丸!そういう事なら、行って

来い!その間は、何とかするよ!一発で

合格しろよ!」


「はい!ありがとうございます!」


それを聞いていた恭介は


(あいつ達は、マネージャーに恵まれてるな!感謝だな!)


そう思っていた。

細山は、その事をヒューチャーに、伝えた。


「えっ!僕達の為に?」


「そんな~嬉しいけど、細山さんが居ないと

寂しいよ!」


「一発で、合格して来ますから!」


「うん!分かった!頑張ってください!」


「帰って来るの、待ってますから!」


そして、律儀な細山は、未来にも報告に

行った。

すると


「あなた、車のハンドルは、普通右だから

気を付けなさいよ!」


聞いた細山は、頭の中に?マークが沢山

飛んでいた。

細山は、右しか知らない。


(何を言ってるんだろう?未来先生は?)


とりあえず


「はい」


と、答えた。


「気を付けてね、丸ちゃん、ありがとう」


(みんな、丸って定着してるよ、でも、いいかな?親しみが有って)


「じゃあ、先生!行って来ます!」


「はい!行ってらっしゃい!」


細山は、免許取得に、旅立った。

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