第39話政界を目指す未来

そして、オフィスに向かう未来。


「いらっしゃい、未来ちゃん」


「こんにちは」


「恭介から、話は聞いてくれた?」


「はい」


「じゃあ、次の選挙に出よう!」


「あの~私何かで、大丈夫ですか?」


「未来ちゃん、だからいけるんだよ!」


「そうだよ!それじゃ無かったら俺達は

新人のプロデュースで、忙しいのに

しないよ!」


「未来ちゃんなら、何かを変えられるよ!」


「そうだよ!政界に行こう!」


「はい!やります!」


「やったぜ~じゃあ準備だな!」


「事務所は、オフィスの下が空いてるから

そこにしよう!」


「後、選挙運動を手伝ってくれる人は…」


「あっ、それは私が、元同僚や、保護者

の方や、ボランティアの人達にお願いに

行きます!」


「じゃあ、未来ちゃん、それは頼むね」


告知迄3ヶ月だった。


(やるしかない!peaceの皆さんは忙しい

から自分で出来る事は、自分でしないと!)


未来は一件、一件、お願いに行った。

みんなが快諾してくれた。


「恭介?未来ちゃん、何処かに所属する?」


「未来の性格だぞ!無理だよ、無所属だよ!」


「そうだな!」


そして、そんなある日、未来の出馬の噂を

嗅ぎ付けたマスコミが、恭介の所に今回は

先にやって来た。


「桜庭さん、未来さんが出馬されるのは

本当ですか?」


「早いですね?本当ですよ」


「これは、ご本人が決められたんですか?」


「いや、本人は断ったんですが、僕達が

薦めて出馬する様にしました」


「それは又、どうしてですか?」


「多分、皆さんは、この前の未来の手話の

時も行ってますよね?相手がどんなに偉い

人でも未来には、関係無いんですよ、違う事

は違うと、ハッキリと言う。なかなか出来ないと思うんです、だから出馬させるんですよ」


「そう言われれば、そうですね」


「最初は本当に困りましたけど」


「長い付き合いになると、未来さんの

魅力が分かります」


「あの、おにぎりには参りましたけどね」


「ハハハハ」


「でしょう?だから、皆さんよろしくお願い

します、あっ、もう未来の所には行ったん

ですか?」


「いや、まだです、桜庭さんに先にお話を

聞いた方が、スムーズに行く様な気がして」


「皆さん、未来の扱い方が、上手くなりましたね」


「ハハハハ」


「ハハハハ」


インタビューは、和やかに終わった。

恭介が去った後のマスコミは


「どうします?桜庭さんだけにしますか?」


「でも、未来さんも出さないとね?」


「何も言わないかな?」


「それは、無いでしょう」


「そりゃ、そうですよね」


「ハハハハ」


「じゃあ、行きますか?」


みんな他局の、リポーターだったが未来に

関しては仲が良くなっていた。


「未来さん、今いけますか?」


「はい、何でしようか?」


「次の衆議院選挙に、出馬されると聞きまして、やって来ました」


「まぁ~ご苦労様です、今、芸能界は

話題が無いんですか?」


と、心配する未来。


「いえ、有りますよ、ただ未来さんの方が

話題性が有るので、つい来てしまうんです」


「分かりました、皆さんはお腹が空いてるのね?」


「へ?」


「あの、おにぎりが食べたいんでしょう?

分かりました、今直ぐに作って来ますから

ちょっと待っててくださいね」


そう言って、家に入る未来。


「未来さん違いますよ、おにぎりじゃ無くて

……」


もう未来の姿は無かった。

リポーター達は、みんなで


「相変わらずですね?」


「でも、何か憎めませんよね?」


「本当に未来さん、特有の物ですね

あれは」


話をしていると、未来が戻って来た。

又、トレー一杯に、巨大おにぎりが

乗っていた。


「さぁ、どうぞ、元気になりますよ!」


(元気何だけどな、言うと地雷を踏むから

止めとこ)


「いただきます」


「未来さん、今日も美味しいです」


「良かったです」


そして、おにぎりを食べ終わりインタビュー

をする、リポーター達。


「ところで未来さんは、当選して政治家に

なったら何を、しようと思ってるんですか?」


「やはり困って居る人、苦しんで居る人の

声を1人でも多く聞いて、政治を私1人では

無理でしょうけど、言い続ける事で少しでも

変わればいいなと思っています!その為

だけに出ます!」


「じゃあ、相手が誰だろうと、自分の意見を

おっしゃるんですね?」


「勿論です、総理で有ろうと一緒ですよ!

総理なら、なお言います!1番権限が有るん

ですから!」


「未来さんなら、本当に言いそうですね」


「本当に?」


「あっ、いや、是非言って下さい」


「はい、言いますよ!じゃあ私は忙しいので

これで」


家に入る未来。


「やば~もう少しで、地雷を踏んでましたね!」


「でも、本当に未来さんなら言うね!」


「言っても、あの人憎め無いんだよね」


「それに、言ってる事が合ってるしね」


「じゃあ、引き上げますか?」


「そうですね」


と、帰って行くマスコミだった。

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