第24話餅つき大会

年が開けて、保育園で餅つきが行われた。

保護者は、餅米を蒸したり準備で、大忙しだった。

そんな時、PTA会長の木田が


「桜庭さん、今日はご主人は?」


「仕事で来れないんです」


「みんな子供の為に来てるのに、いいわね~

アイドルは歌って、踊って、チヤホヤされて!」


「あの~お言葉ですが、主人達は見えない所で努力しています!そんな言い方は良く無い

と思いますけど!」


「あっそう、じゃあ貴方、ご主人の分迄

準備してね!このお米を、全部運んで持って行ってね!」


(えっ!1袋30㎏って書いてるよ!何袋

有るのよ~本当に意地の悪い人!負けて

たまるか!信長様パワーを!)


未来は1人で、運んでいた。

すると、この前の発表会で話をした、橋本さんが、やって来た。


「木田さんでしょう?手伝います」


「見つかると、貴方、木田さん怖いんじゃ

無いの?」


「い~え、桜庭さんに言われて、気が付きました、手伝います」


次々と保護者が、集まって来て、手伝って

くれた。


「皆さん、ありがとうございます」


「い~え、子供の為ですよ」


「そうですね」


と言って、みんなで笑いながら、雑談をしていた。

それを見ていた木田は、怒りが爆発しそう

だった。


(あの女~)


そして、餅つきが始まって、お母さん達は

ついた、お餅を丸めて雑煮とぜんざいを

作っていた。

すると木田が


「パパ~ママ~こっちに座って」


と園児達の座っている、椅子に座らせた。

それを見ていた未来は


「座らせる方も方だが、座る方もね?

まぁ、この親に、この子有りか!)


そう思って、放っておいた。

すると木田が


「桜庭さん、ここに雑煮とぜんざいを持って

来て!」


(私はカフェの店員か!)


「いらっしゃいませ、お運びしますが料金を

頂戴しますが、よろしいでしょうか?」


「はぁ?何を言ってるの!みんな無料で

食べてるでしょう!」


「みんなは頑張って、準備をしましたから

貴方は何もせずに、ご両親と園児より先に

食べるんですから、料金を頂きます!」


「おい!良美、この人の言う通りだぞ!

早く手伝いなさい!」


「はい」


しぶしぶ、やって来た木田だが、誰も何も

言わないので、する事が分からず立っていた。

未来は


「立ってる位なら、この出来た物を子供達に

配ってください!」


「はい」


そして後は、みんなで美味しく、頂いた。

帰る時、橋本さん達が


「やっぱり、桜庭さんは凄いわね!」


「本当に、言ってる事が合ってるもんね!」


「これからは私達も、ちゃんと自分の意見を

言うわ!ありがとう」


「いえ、いえ」


「peaceの、応援はするからね!」


「それは、お願いします!」


「ハハハハ」


と笑いながら、解散した。

家で未来は


「来夢、斗夢お餅美味しかった?」


「うん!美味しかった!」


「おいち~」


「良かったね!保育園は楽しい?」


「うん!楽しいよ!」


「たのち~」


来夢の真似ばかりする斗夢。

でも2人が、可愛いくて、どうしようも無い

未来だった。

そして保護者の、噂話はマスコミの様に

早かった。

未来、来夢、斗夢は平穏な、保育園生活を

送っていた。

月日が流れるのは、速いもので、もう直ぐ

来夢は小学生になる。

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