第19話来夢、斗夢の入園式

入園式

保育園に到着した、桜庭ファミリー。


「キャ~キャ~」


「本物の桜庭ファミリーだ!」


入園式そっちのけで、声援が飛ぶ。

みんな、生の恭介と未来に興奮している。


「一緒の保育園なんだ~」


「やった~」


でも、何とか入園式が、始まる。

式が終わると、来夢と斗夢のクラスに

分かれ行く、恭介と未来。

未来は来夢のクラスに、恭介は斗夢の

クラスに行った。

2クラス共、ざわついている。


「生の未来さん、可愛い~」


「本当に、テレビより可愛いね!」


と、保護者は話をしている。

恭介の方も


「恭介さん、カッコいい!」


「カッコ良すぎだよね!」


そして、先生の話も、終わり帰る事になる。

恭介は


「みなさん、これから、よろしくお願い

します」


と、挨拶した。


「こちらこそ、お願いします」


次々に保護者が言う。

そして、恭介はお辞儀して、外に出る。

すると、保護者から写メを撮って欲しいと

頼まれる。

恭介は、快く応じていた。

一方未来は


「桜庭さん、これから、よろしくお願い

します」


「こちらこそ、お願いします」


と、挨拶していた。

そして、外に出ると未来も、写メを撮って

欲しいと頼まれる。


「私は、芸能人じゃ無いので」


断るが


「下手な芸能人より、桜庭さんの方が

有名ですよ!」


「お願いします」


仕方なく、応じる未来。

そして、やっと解放される2人。


「恭介さん、大変だったね」


「未来も、だろう?」


「私、芸能人じゃ無いのに!」


「まぁ、みんなからしたら芸能人みたいな

もんだよ!未来は!」


「ねぇ、恭介さん、私達家族で撮りたいね?」


「そうだよな!」


「じゃあ、先生にお願いして来る」


そう言って、先生の所に走って行く未来。

何とか、家族で写メが撮れた。

そして、帰る桜庭ファミリー。


「恭介さん?芸能人て大変ね!」


「いや、一般人も大変だと思うよ!」


「どこが?」


(未来、お前だけだよ、自由なのは!)


そう思うが、決して口には出さない恭介

だった。

翌日

マイカーに乗って、来夢と斗夢を保育園に

連れて行く未来。


「おはようございます、よろしくお願い

します」


「おはようございます、はい」


先生と挨拶をして、帰ろうとする未来。

すると、保護者の人達が


「おはようございます、桜庭さん」


「おはようございます」


「この後、一緒に、お茶でもしませんか?」


「私は、やる事が有るので」


「まぁ、そう、おっしゃらずに行きましょうよ!」


「帰って、用事が沢山有りますから」


「みんな一緒ですよ、これから長い付き合いに、なるんですから自己紹介を兼ねて

行きましょうよ!」


そう言われると、断れ無くなった未来。


「じゃあ」


そして、近くのカフェに入った。

みんな、それぞれに注文をする。


「桜庭さんは?」


「あ~じゃあ、私はプリンで」


「朝から、プリン?」


「駄目ですか?」


「いえ、そんな事は無いですけど…」


そして、自己紹介を済ませて、雑談をする。

未来は、プリンが有るから、上機嫌だった。

でも、全然、話は聞いて無かった。


「じゃあ、今日はこの辺で、又来ましょうね?」


「そうですね」


そう言って、みんなと分かれた。

帰ってからの未来は、忙しい。

あっという間に、迎えに行く時間。


(あっ!もう行かないと)


保育園で先生に


「お世話になりました、さようなら」


「さようなら、来夢君、又明日ね!」


「うん!」


斗夢の先生にも、挨拶をして連れて帰る。

家に帰って、来夢の話を聞く。

もう友達が、出来たみたいだった。

斗夢は、まだ小さいので何も分かっていない。

恭介の帰りが、遅いので先に、ご飯を

食べさせる。

今日は、来夢の大好きな、ハンバーグに

した。


「やった~ハンバーグだ!」


と、手を上げる。

そんな来夢を見て、斗夢も分かって無いが

手を上げる。

未来は、そんな子供の姿を見ていると気持ちが、ホッコリして幸せになる。

その後、お風呂に入れて寝かせると、恭介が

帰って来た。


「ただいま~」


「おかえりなさい、お疲れ様です」


「子供達は?」


「もう寝たよ、恭介さん、ご飯は?」


「食べる、お腹空いた~メンバーに誘われたけど未来が、作ってると思って断って帰って

来たんだ。」


「そう、じゃあ直ぐに用意するね」


「うん」


「はい、どうぞ」


「やった~ハンバーグだ!」


(うん?恭介さん来夢と、一緒だ!やっぱり

親子だなぁ。)


嬉しそうに食べる、恭介。


「保育園はどう?」


「恭介さん、まだ1日目だよ、あっ!でも

今日、保護者の人に誘われて、カフェに

行ってきたよ」


「未来、何か喋った?」


「自己紹介だけ、後はプリン食べてたよ、

みんなは何か、話してたけどね」


(未来、それで良いんだよ、未来が喋ると

おかしくなるから、よしよし!)


でも、恭介は口には出さなかった。


「恭介さん、明日も早いんでしょう?早めに

寝たら?」


「うん、お風呂入って寝るわ」


「うん」


翌日スタジオ


「おはよう」


「おはよう、眠いな~」


「うん」


「恭介、お前子供達、保育園に行ってるんだろう?どう?」


「まだ1日目だから、今の所は何も無いよ」


「未来ちゃん、他の保護者と大丈夫?」


「昨日は、何も喋らなかったみたいだよ」


「それが良い!未来ちゃんは喋ると危険だからな!」


「そうだ、未来ちゃん子供達が、保育園に

行ってるんだから又、テレビに出たら良い

のに!」


「止めてくれ~やっと、落ち着いた生活を

してるのに!」


「え~未来ちゃんが、家にずっと居たら

面白く無いぜ!」


「いいの!面白く無くて!」


「あっ!でも入園式の時、桜庭ファミリー

写真撮られてたな、週刊誌に載ってたぞ!」


「何時の間に?」


「恭介、未来ちゃんが何かしたら、直ぐに

教えてくれよ!」


「もう~仕事行くぞ!」


スタジオを出る、peaceのメンバー。

そこで、プロデューサーに会う恭介。


「桜庭さん、奥さん、もう時間有るよね?」


嫌な予感しか、しない恭介だった。

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