第14話未来のテレビ出演

そして、コメンテーターの仕事を

する事に、なった未来。

恭介は、心配で、居られない。


(どうか未来が、変な事を言わずに

無事に終わります様に)


そんな訳が、無い。

番組が始まるとMCが


「この事に、付いて桜庭さんは

どう思いますか?」


「どうして、私が答えるんですか?」


「えっ!一応、コメンテーター何で

何か言って、貰わないと」


「私が言って、何か変わるんですか?」


(あちゃ~又、やってるよ!)


「恭介、諦めろ!未来ちゃんは、誰にも

操縦が不能だよ!」


「だよな?」


番組では


「変わりは、しませんが、まぁ、みんなで

意見を言い合うのが、目的なんで」


「まぁ、勿体ない時間ですね!」


「いや、どうすれば、良くなるのかを

我々なりに、考えて分析して行く

番組なので」


「信長様なら、考えずに直ぐに、実行に

移してますよ!」


「信長様?」


「まぁ、みなさんも、知らないんですか?

信長様を!」


「あの~ひょっとして、織田信長ですか?」


「そうですよ!それと呼び捨ては、良く

無いですよ、信長様です!」


(未来~言っちゃった)


「恭介、未来ちゃん、やっぱり言っちゃった

心配だろうけど、レッスンするぞ!」


「お~」

消え入りそうな恭介の声。

その後も、未来は


「私じゃ無くて、いいでしょう?聞く位

なら、あなたが、答えなさいよ」


とか


「そう考えているなら、あなたが

やって来なさいよ」


他のコメンテーターにも、口を出す。

数々の暴言を、吐いた。

本人は、暴言だとは、思っていないから

直らない。

反対に、未来のコメントは、視聴者に

受けて、局の電話が、鳴り止まない。

レッスンの合間の休憩中のpeace。


「恭介、未来ちゃんは、時の人だな」


「もう、家でじっと、していて欲しいよ!

来夢が心配だよ!」


未来が、仕事の間は、恭介の母が

来夢を見ていた。


「お待たせ~来夢、迎えに来たよ」


「恭介、未来ちゃん、面白いね!

最初、会った時も少し、変わってるなって

思ったけど、面白いよ、未来ちゃん」


「お母さん、楽しんでる場合じゃ無いよ

これから、来夢だって大きく、なって

行くんだから、家に居て貰わないと!」


「いいんじゃない?ママタレに

なったら!」


「バカな事を!」


来夢を連れて、帰る恭介。


(ママタレなんて、普通に子育て

して欲しいんだよ、俺は!)


数日後、peaceの、コンサートが

始まった。

コンサート期間は、未来は家にいた。

元々、好きでテレビに、出てる訳

では、無いので来夢と、過ごしていた。


幕が開く。


「キャ~」


と、黄色い声援が、飛ぶ。

数曲、歌って、メンバーが1人ずつ

トークをする。


「キャ~」


黄色い声援は、止まない。

恭介の番が来た。


「恭介~未来ちゃんは~」


「そう、そう未来ちゃんは~」


未来の事ばかり、聞いて来る。


「あ~今日は家に、居ます!」


「キャ~」


(何の、キャ~なんだろう?)


楽屋で


「なぁ、俺って人気、無いんじゃ無い?」


「恭介、それは無いよ!ただ未来ちゃんが

強烈過ぎるんだよ!」


「未来ちゃんには、中々、勝てないぞ!」


「はぁ~」


大きく、ため息をつく、恭介。


(未来は、この先、どうなるんだろう?)


先が不安に、なって来た恭介。

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