第13話名付け

無事に出産した、未来。

産まれたのは、男の子だった。


「恭介さん、名前は何にしますか?」


「恭介さん?どうしたの?未来」


「子育てに、呼び捨ては、良く無いと

思いまして」


「あっ、そうなんだ、急にさん付けに

なったから、ビックリしたよ!」


「それより、名前は?」


「そうだな?2人の文字を取って

付けても、いまいち何だよな?」


「希望に、満ち溢れた名前が、良いな!」


「う~ん、名前って難しいな!」


「じゃあ、信長様にする?」


「駄目、絶対に、今は、もう時代が

違うんだから!」


シュンと、する未来。


「うん、これだ!来夢、どう?未来」


「うん、いいね!夢が有って、来夢~」


と、言って未来は、来夢の所に行った。


(あぶね~もう少しで、信長になる所

だったよ、で~まだ信長様かよ!)


出産を期に、未来は退職して、専業主婦に

なった。

恭介が仕事に、出掛けて、来夢が寝ると

時間が余る未来。

パソコンは、仕事で使っていたので

お手のもの、だった。

パソコンを、開く。

どの、サイトも未来には、合わない。

携帯で、ツイッターを、ログインした。

信長様の事を、呟いた。

何の反応も、無い。

みんなは、何を呟いてるのかと見ると


(わっ!peace凄い!恭介さんも

沢山、ツイートされてる。私も呟こ)


《peace最高!桜庭恭介、最高!》

すると


《今頃?》


《恭介さんは、私の物ですから!》


の、ツイートが


《は?桜庭恭介は、私の物ですから!》


と、未来。


《誰に言ってるの?本当に分かって

るの?》


(うーん、腹が立ってきた!)


興奮する未来。


《恭介は私の物です!名を名乗れ!》


その、やり取りが、続き、とうとう

炎上。


その頃、peaceは、スタジオで休憩を

していた。

ツイッターを見ると


「恭介、このツイート、信長様になって

るけど、未来ちゃんじゃ無い?炎上

してるぞ!」


「うわ、それ絶対に未来だよ!」


と、頭を抱える恭介。


「やるね~未来ちゃん、子供産んでも

健在だよ!」


笑う、メンバー。

外に出ると、マスコミが


「桜庭さん、このツイッターの信長様は

奥様ですよね?炎上してますよ!」


「……はい、すみません」


これで、このツイートが未来だと

みんなに知れ渡る。

家に帰った、恭介は未来に


「ツイッター何か、したら駄目だよ!

炎上してるぞ!」


「だって、恭介さん!勝手な事ばかり

言うから!」


「そういう物なの!未来には向いて

無いから、止めな!」


「はい」


またもや、落ち込む未来。

そんな、ある日マネージャーが


「恭介さん、奥さんテレビに出て

くれないかな?」


メンバーは、飲んでいる物を、吹き出す。


「未来は無理です!普通の会話が

出来無いんですよ!」


「そこが、面白いんじゃ、無いですか」


「いや、いや、子供も居るし、無理です!」


「そこを何とか、1度だけ、お願いです!」


「何の番組?」


「クイズ番組です」


「おい、恭介、未来ちゃんは頭が

良いから、いけるんじゃ無い?」


メンバー。


「え~っ!あの口だぞ!黙って無いよ」


家に帰る、恭介。


「なぁ、未来クイズ番組に、出てみる?」


「どうして私が!」


(ほら~)


「いや、頼まれちゃって!」


「そうね、歴史なら出ても、いいけど」


「いや、歴史以外も出るよ」


「じゃあ無理ね」


「そこを、何とか!」


しぶしぶ、未来はO.K.して、クイズ番組に

出る事に、なった。

MCの人が、みんなを紹介している。


「今日は、なんとpeaceの桜庭恭介さんの

奥様が、ゲストに来てくれています」


拍手。


「初めまして、桜庭未来です」


「よろしくお願いします」


「こちらこそ」


「では、早速クイズに参りましょう。

まずは、歴史問題です!」


問題が出ると

ピンポン


「はい、桜庭さん!」


「正解です!早いですね~」


歴史問題を全問、正解した未来。


「次は、芸能問題です!」


すると、いっこうに、ボタンを

押さない未来。

MCが


「桜庭さん、押しませんね?」


「私、歴史以外は分かりませんから!」


「でも、ご主人peaceの桜庭恭介さん

でしょう?」


「あ~言っちゃった!」


peaceの、メンバー達。


「それが、何か?」


困ったMC


「さぁ、次に行きましょう!」


と、仕切り直した。

そして、番組終盤


「ちなみに、桜庭さんは歴史以外で

何か好きな、ジャンルは有りますか?」


「私は、歴史と信長様以外は興味が

有りません」


「あの?信長様とは?」


「織田信長様です!知らないんですか?」


「いや、知ってます、知ってますけど

じゃあ、最後の問題、行きましょう!」


それからMCは、未来に話を振らなかった。

ツイッターでは


《恭介の奥さん、超うける~》


《マジで、ヤバい!》


と、続々入って来る。


「恭介、ツイッター又、炎上するん

じゃ無い?」


「もう、いいよ!俺は!」


恭介が家に、帰ると未来が、ご飯を

作っていた。


「未来、今日はお疲れ様」


「恭介さん、私は疲れてませんよ」


(だよな?疲れたのは、周りだからな!)


そして、今度は未来に、コメンテーターの

話が、やって来た。


「マジかよ~何でなんだよ!」


「恭介、前回のクイズ番組が、インパクト

強かったんだよ!」


「普通で、いいんだよ、普通で!」


「まぁ、落ち込むな恭介」


メンバーは、全員が未来が、大好き

だから楽しんでいた。






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