第12話初めての赤ちゃん

そして2人は晴れて結婚した。

2人での新婚生活が始まる。

未来は、まだ仕事を辞めない。

恭介の家のリビングには

戦国武将、織田信長の半紙が

貼られていた。


「なぁ、未来、仕事辞めたら?」


「どうして、私が仕事を辞めないと

いけないの?」


結婚しても、上谷節は健在だった。


「まぁ、そう言われると何も

言えないけど」


「子供が出来たら辞めるよ!

子育て頑張らないと、いけないから!

そうだ、私もう仕事行くけど

桜庭さんは?」


「未来、未来も桜庭さんだよ!

恭介って呼んで!」


「じゃあ恭介、仕事は?」


「もう直ぐ出るよ、今日、遅いから!」


「うん、分かった、行ってきます!」


「行ってらっしゃい!」


未来を見送って仕事に向かう恭介。

職場に向かう未来をマスコミが

待っていた。


「桜庭さん、結婚した今の気持ちを

聞かせて下さい!」


「どうして私が言わないと、

いけないんですか?」


(変わって無い!)


リポーター達は、みんな、そう

思った。


「でもpeaceの桜庭恭介さんと

結婚したんですから、お気持ち

位は聞かせて下さい!」


「じゃあ、あなた!あなたが

結婚した時の気持ちを聞かせて

下さい、そしたら私も答えます!」


もうリポーター達は笑い出した。


「これは勝てないや~」


「帰ろう!」


週刊誌には幸せそうなツーショット

の写真だけが載っていた。

翌年、恭介と未来に第一子が

誕生した。

案の定、記者会見。

そこには恭介の姿とメンバーが

立ち会ってくれた。

赤ちゃんの似顔絵は又芳樹が

書いた。


「おめでとうございます、今の

心境は?」


「母子共に健康で、ホットして

ます」


「ちなみに奥様は何かおっしゃって

ましたか?」


期待するリポーター達。


「分娩室に入る時に頑張ってと

声を描けると......

私が頑張らなかったら誰が

頑張って、この子を産むのよ!」


と言って分娩室に入って行きました。

もう、全員が大爆笑。


「さすが桜庭さんの奥さんですね!

子育て日記とか、ツイッターとか

すれば人気出るんじゃ無いんですか?」


「ご冗談を、直ぐに炎上しますよ!」


「もう桜庭さん今日は、いいです!」


「そのエピソードだけで充分です!」


「ありがとうございます!」


「おめでとうございます!」


最後にメンバー達が


「少し癖のある奥さんですけど

根は優しくて素直な人なんです!

みなさん暖かく見守ってあげて

下さい」


と言ってくれた。

マスコミの人達も


「分かってますよ!」


「ご心配なく!」


記者会見は和やかに終わった。

これから恭介の子育て、いや、

未来育て奮闘記が始まるので

あった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る