過去に戻れるとしたら、これを見逃してた自分を叩き潰したい気分

「え、これ商業のトッププロも越えてね?なんだこの筆力」

初見でしばらく読み進んだあとに思ったのはこれである。
私は、作品のヒットには「筆力×ネタ力×運」が必要だと常に思っている。
だが、この作品については当てはまらないかもしれない。

タイトルからは想像もできないほどの奥深さ。
異世界、刀匠。男が好きなワードが色々てんこもりで、男が好きな世界がそこには無限に広がっていた。

この作品に運はいらない。なぜなら、明らかにずば抜けているからだ。
埋もれるなんて、ありえない。

シリアスとユーモアの最高レベルの融合。片方だけなら書ける人はそこそこいる。
だが両方を往復するとなると、非凡な能力と言わざるを得ない。
重くも軽く。男臭くあっても押し付けがましくなく。古さと新しさの融合。
読者の感情をどこまで見切っているのか。恐ろしいバランス感覚。
本格派とはこういうことだ。
なんなんだこの作品、作者は。
だがあの伝説のやる夫スレ、キッチンやらないーOの作者と聞いて膝をうった。
知らない人にいうなら、昔の創作文化の最高傑作の1つといっておこう。

思わずレビューしてしまった。
この作品は、世界に羽ばたくべきだと思う。