転生先、まさかの格闘技漫画だった

第4話

「待て待て待て！一回、それも最弱に勝っただけで代表にされるのはおかしくねぇか！？」

「あー、最弱！って言えるほど弱い人はクビにされてるのであの人は今季負けが込んでるだけで最弱ではないんですよ」

えぇ…それであの弱さなのか…

この会社弱小過ぎるやろ…

ってかそれなら俺を脅す必要も無かったのでは？

…もしかしてコイツやべーやつなのでは？

「それで最上位の人でもあんなに圧倒は出来ないので加賀さんが代表になった形になりますね！」

「…分かった、それは良い、でもさぁ、一般人に負けるとか余りに弱くない？」

「？いえ、加賀さんの動きは技術はともかく動きは闘技会上位の代表と遜色ありませんよ？」

「…は？」

「ん〜ならさっきの模擬戦の映像でも見ます？たぶん自分の想像の数倍はヤバいですよ」

「嘘だぁ！」

ーーー

「ヤッバ…」

動きドラゴンボールかよ、人間の動きじゃねぇだろ

…ってか床への叩きつけもかなり威力出てるな

マジでアイツよく生きてたな

…いや、やっぱり投げに耐えてるあたり強いのか？

「ねぇ？言ったでしょ？」

「…ああ、所で俺が戦うのは模擬戦の奴より少し強い位の奴なんだよな？」

「はい！そんな上の会社の代表とは戦わないのでたぶんあのくらいの強さですよ」

「そうか…」

それなら何とかなるだろ

…それより問題はアレだよ

俺はこの格闘技漫画の主人公なのかだ

そうじゃ無かったら死ぬかもしれないし…

そもそも強キャラの噛ませにされる恐れもある

だから有名になりすぎず、かといって弱くもない

例えるなら序盤から居る成長の凄いキャラみたいなポジションが良い

それに主人公だと一回死にかけてから蘇生みたいな展開があるかもしれないからな

やっぱり序盤から居るインフレに付いてきちゃったくらいのキャラが一番良いな

…まぁまだ一回も闘技会に出てないからなまだ可能性はある

なんなら闘技会で主人公にボコられて退場する噛ませ犬でもいい

今後ずっとボコられるとかじゃなく一回ボコられるだけで主人公と縁を切れるとか最高だわ

でもそれはそれとしてこの闇の格闘技の世界からなんとか脱出したいよなぁ…

やっぱ金を貯めて起業が最善かな？

…でもそのためにはある程度は闘技会で活躍しなければいけないと言うジレンマ

…死なない程度に2勝1敗して目立た過ぎず行くか！

これなら完璧だろ！

ーーー

「休憩無しで10連勝…！？」

「しかも毎回投げで一撃…！」

「化け物だ…」

ざわざわ…

　　ざわざわ…

うーん、やらかした！