第3話
「加賀さん!これから模擬戦ですよ!」
「あぁ…うん、そうだね」
…怖え、負けたら死ぬとかヤバすぎる
でも弟の為にも俺は負けられない!
「…?だから、もう模擬戦始まりますよ?」
「うえっ!?模擬戦ですよってそういう事!?」
急げ!これで不戦敗とか笑えねぇぞ!
ってか俺が来た瞬間に開始って早くね!?
コイツ何時に始めようとしたんだよ!?
ーーー
「はぁ…はぁ…」
「…俺を待たせるとはいい度胸じゃねぇか」
バディから開始の日程の連絡が来なかったんだよ!
…もしかしてアイツ俺のメール見てないのか?
いや、だとしても日程位伝えろよ…
…まぁいい、偉そうだがコイツは最弱だ、落ち着いて戦えば勝てる
「…それで、いつ始まるんだ?」
「それはな…今からだよ!」
うおっ!?
いきなり襲いかかって来たな…
卑怯な…
ってか開始の合図は?
…もしかして闘技会何でもアリだから開始の合図とかも無いのか?
マジかよ、予想外が多すぎるだろ…
…でも相手の強さは予想通りだな、弱い
ボクシングをメインに据えたスタイルなんだろうけど余りに攻撃が遅い
これくらいなら対処できるし…
カウンターもできる
「がぁっ!?」
おっ、怯んだな?ならば投げだ
吹き飛べぇ!(床に叩きつけながら)
ダァン!
…あれ?起き上がって、来ない?
何で…あっ
受け身取れてないのか…な?
…触って気付いた、ここの床コンクリじゃね?
も、模擬戦の舞台なんだから普通床は柔らかいと思うじゃん!これは…これは罠じゃん!
普通そのくらい分かるだろって?
そうだけど急いでたし付いたら直ぐに戦いが始まっちゃったからさぁ!
だからこれは事故なんだよ!
不幸な事故なんだよ!
とか考えてる場合じゃねぇ!
とにかくコイツを助けないと!
「大空さん!ちょっ…医務室って何処!?」
「医務室は向こうですね!案内しますよ!」
おお!ありがてぇ!
でも患者が死にかけだから急いで!
ーーー
「いや〜よく助けられたね、ほぼ死体だよこれ」
「…そんなにですか?」
「うん、だって骨はバキバキ血管ボロボロ、今も生きてるのが不思議なくらいだよ」
「それで、その、治りそうですか?」
「まぁ、神経系にダメージ無いし何とかなるんじゃない?まぁリハビリに時間は掛かるだろうけど」
「そうですか…」
マジでアイツ許さん
幾ら新人(たぶん)とはいえ日時を伝え忘れたり俺の試合の日時を適当にしたり
そもそも今回の事だって俺に余裕があれば避けられたからね?
大空を見つけたらとりあえず説教だな
そうしないと気が収まらん
ーーー
「あっ、大空ァ!」
説教だてめぇ!
「あっ!加賀さん!どうしたんですか!」
「いや、お前…俺に戦いの日時位教えて?」
「分かりました!それと加賀さん!」
「なんだ?」
「加賀さん次の闘技会でこの会社の代表になりましたよ!緊張しますね!」
「…は?」
はぁぁぁぁ???
なんでぇ???
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