エピソードS⑱

「2年氷街はいります。先生、きましたよ」


俺は職員室につくなり織田センの机に向かった。


「あぁ氷街か、すまんな。お前には話をしなきゃと思っててな。」

と少し神妙な顔をしている。


「なんですか?プロポーズなら受けませんよ。」


俺は答えた。


「んな理由あるか。春風が年明けから留学のために海外に行くそうだ。これ春風がお前に私から渡せって。」

と手紙を俺の前に差し出した。


俺は驚いて

「は??最近見ないと思っていたんですがいつの間に?」


「なんだ氷街聞いてないのか?皆にはちゃんと伝える様にと言っておいた………」


俺は途中から先生の言葉が聞こえていなかった。



その時の俺は理解ができず、右手にクシャクシャになった手紙と頭には俺にだけ伝えられてなかったことに対する裏切られた気分でいっぱいだった。


最近涼華に避けられていたのも、裕貴の別れ際の言葉も皆すべて知っていたのに俺だけ除け者にされていたと感じた。


そして俺は年明けからあの日まで学校に行くことはなかった。


※作者より

エピソードS無事おわりました。(え)

クリスマスに上げる内容か悩みましたが知らね(笑)


次回はプロローグです。

時系列的にはエピソードSの直後の予定です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る